コイヘルペス陽性確定 郡山・石筵ふれあい牧場、検体3匹診断

 県中地方の観光施設の池でマゴイが死に、コイヘルペスウイルスの陽性反応が出た問題で、県と郡山市は2日、国の水産研究・教育機構水産技術研究所(三重県)が検体3匹を診断した結果、いずれもコイヘルペスウイルスと確定したと発表した。発生場所は同市の郡山石筵ふれあい牧場の池で、コイヘルペスウイルスが確認されたのは初めて。

 県は同日、池を所有する市に、まん延防止措置命令を出した。池で飼育するマゴイとニシキゴイ約100匹の搬出を禁止し、コイの焼却処分や、池と飼育器具などの消毒を求めた。

 市は国や県と協議し、作業方法や実施時期を決める。既に外部への排水は停止した。

 県や市によると、基本的にウイルスを持つコイの移動で感染が広がるが、2012年以降、外部からコイの搬出入はなく、現時点で原因は分からないという。

 牧場では6月22~28日、池で飼育中のマゴイ10匹が死んだ。県が1次検査をした結果、いずれも陽性となり、国に確定診断を依頼した。同29日以降、牧場で新たに4匹が死んだという。

 県によると、直近では18年に相双地方の公園の池でニシキゴイの陽性が確定した。コイヘルペスウイルスは感染したコイから水を介した接触により、ほかのコイに感染する。コイ以外の魚や人への感染はない。

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