探究学習 意義説く 西和賀高でキャリア講演会

西和賀高の生徒たちに探究の意義について説明する中村さん

 岩手県立西和賀高校(助川剛栄校長、生徒106人)のキャリア講演会は2日、西和賀町湯田の同校で開かれた。島根大学教育センター准教授の中村怜詞さんが講師を務め、探究学習を進めていく上での課題設定の重要性や探究の意義を伝えた。

 中村さんは島根県立隠岐島前高校教諭として2013年度から同校の魅力化プロジェクトを推進。現在は総合的な学習(探究)の時間、社会科教育などを専門として研究している。同日の講演には全校生徒、県内の教育関係者らが参加した。

 中村さんは「地域で探究するのは何のため」と題して講話。探究とは「どうすればいいか分からないという課題に対し、自分なりの答えを創出していく営み」と説いた。これまで専門性の修得を主体としてきた大学教育も変化し、▽知的好奇心を持つ▽課題に対して自分なりの答えを創り出す▽事象に対して違和感を持ち、批判的な見方ができる―といった探究的に学ぶ力が学生に求められていることを解説した。

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