辺野古新基地、くい打ち試験の作業始まる 沖縄県は「事前協議の対象」と中止要請文書を発送

くいを持ち上げ、海中に降ろすクレーン船=3日午前9時40分ごろ、名護市の大浦湾

 【辺野古問題取材班】米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古の新基地建設で、防衛省沖縄防衛局は3日午前、大浦湾で鋼管ぐいを打ち込む作業を開始した。同日午前9時ごろ、ゆっくりとクレーン船が動き、くいを海中に降ろす様子が確認された。

 一方、沖縄県は同試験を「通常工事の着手と見なす」と判断し、沖縄防衛局に対して、くい打ち試験に着手しないよう求める文書を3日午前10時30分ごろ送った。

 防衛省は護岸工事そのものではなく準備作業としてくい打ちの手順の確認する「試験」として、県との事前協議の「対象外」と主張している。

 1日に大浦湾へ入っていたクレーン船には2日朝から防衛局の受託業者とみられる作業員の姿が複数確認できており、同日午前9時ごろからクレーンで鋼管ぐいとみられるものをつり下げて海中に降ろす作業を実施している。一方、新基地建設に反対する市民は船やカヌーで抗議している。

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