【速報】ハシゴ酒で『ひき逃げ』4人死傷 ハイボール等8杯飲んで飲酒運転の男 高裁も懲役10年の判決

大阪府堺市でおととし12月、男性4人がひき逃げされ死傷した事件で、大阪高等裁判所は一審で危険運転致死傷の罪で懲役10年の判決を言い渡された男の控訴を退けました。

猪木康之被告(50)は堺市中区でおととし12月、酒を飲んで車を運転し、町内会の夜間パトロール中だった男性4人をひき逃げして、2人を死亡、2人にケガをさせた危険運転致死傷の罪に問われています。

■居酒屋をハシゴ 大量の酒を飲んでひき逃げ 子どもたちのために活動続けていた人たちが犠牲に

一審の大阪地裁堺支部は「被害者に気が付かないという通常ではありえない事故で原因は飲酒以外考えられない」と指摘して懲役10年の判決を言い渡し、猪木被告が不服として控訴していました。

大阪高裁は3日の判決で「事件当時の被告の体内のアルコール量は相当高く、正常な運転ができない恐れを認識していて危険運転の故意が認められる」などと指摘し、猪木被告の控訴を退け、一審の懲役10年の判決が維持されました。

猪木被告は、事件前に居酒屋2軒で酒を飲み、ハイボールなど酒を8杯飲んで車を運転しひき逃げしたことが明らかになっています。

犠牲者の中には長年、子どもたちのために町内会の活動に参加してきた40代の大阪市職員もいました。

■「2人殺して、2人にケガをさせた事実と全然向き合っていない」と遺族

判決後、夫を亡くした遺族は「判決にほっとしています。10年でも短すぎるのに、それより短くなることが怖かったので、棄却されて一安心しています」

「飲酒してひき逃げしたのが明らかなのに、なぜ争うのかわからなかったので、その葛藤や悔しさがあったので、長い2年弱ではありました」

「2人を殺して、2人にケガをさせたという事実に全然向き合っていなくて、自分の刑を少しでも軽くしたいっていう、そういう思いしか持っていない人なので…。10年、罪と向き合ってほしいとは思います」と語りました。

また遺族は「上告しないでほしい」と話しています。

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