「あろうことか立ち去ろうと…」 ドアぶつけられたドライバー “加害者”の「逆ギレ」回避の秘策とは?

ドアパンチの被害はどうにか減らしたいものだ(写真はイメージ)【写真:写真AC】

泣き寝入りのケースも 「ドアパンチをしても気にもしない人がいるので要注意です」

夏が近付いて外に出やすい季節になってくると、ドライブが盛り上がってくる。混雑や渋滞の中でも安全運転に努め、交通事故を避けたいところだ。一方で、自分が気を付けていても防ぎ切れない交通トラブルが存在する。買い物などの用事を済ませて駐車場に戻ってきたら、あれ? マイカーのドアに傷がある……。通称「ドアパンチ」だ。ミスでぶつけてしまった方、不意にぶつけられた方、どちらも困ってしまう。クルマ愛好家に実体験を聞いた。

貴重車のコレクターの男性は過去に一度だけ、誤ってドアパンチをしてしまったことがある。「ちょっとぶつけちゃって、ごめんなさいとすぐに謝りました。相手の方には『いいよ、古い車だから大丈夫』と言ってもらいました」。事なきを得た経験を明かした。

車の乗降時に、風にあおられて誤ってぶつけてしまう可能性も十分ある。身近に起こり得るミスでもあり、誰もが加害者・被害者両方の立場になってもおかしくない。

SNSでは被害報告や意見投稿が多く見受けられる。「ドアパンチ貰って最悪…警察対応やっと終わった」「駐車してるだけでもドアパンチいかれるからな怖い怖い」「左の後部をやられてましたけど、いつやられたかわからないので諦めました ドアパンチをしても気にもしない人がいるので要注意です」「突風には気を付けています」「ドアパンチされたので、すかさず説教してやりましたよ」などの声が。やり場のない怒りのつぶやきに加えて、泣き寝入りとなったケースもあるようだ。

一方で、免許を取って30数年のベテランドライバーの男性は、被害者になってしまった経験を持つ。「外環道の駐車スペースで、当時私は社用車に乗って休憩していたのですが、隣りのおじさんがゴンと」。ドアとドアが当たったが、予期せぬ展開になったという。「そうしたら、あろうことかおじさんはぶつかったことを確認したうえで、そのまま立ち去ろうとしたんです」。逃げようとした相手、すかさず男性は声をかけたという。「おじさんは『会社の車なんだけど、会社にバレたくないから』と言ってきました。私は『それはダメですよ』と。事故証明の書類を作るために警察を呼びますと伝えて、警察に連絡しました」と、てん末を教えてくれた。

複数の保険会社の公式サイトにも、ドアパンチに遭ってしまった時の対応として、警察への届け出、「交通事故証明書」作成などのアドバイスが掲載されている。あまり想像したくないが、もしもの時のために、事後対応の最善策を確認しておくのもよさそうだ。

ここで、大きな注意点があるという。ヒートアップしてけんかやトラブルに拡大することを回避するために、ぶつけられた被害者側が冷静でいるということだ。ベテランドライバーの男性は「ドアをぶつけてしまった側は焦っているので、こちら側が怒鳴ったり、『賠償しろ』と強く言ってしまうと、逆ギレをされてしまう可能性が出てきます。保険会社に相談するにしても証明書がないと話が進まないので、『まず警察を呼びましょう』と。そうやって落ち着いて対応したいですね」と話している。ENCOUNT編集部/クロスメディアチーム

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