小池都知事が“アキバ降臨”も演説ドッチラケ…若者文化アピールに「うそつき!」とヤジ飛ぶ

激しいヤジにも“我関せず”と逃げ切り(C)日刊ゲンダイ

女帝が「オタクの街」に降り立った──。

東京都知事選(7月7日投開票)で3選を狙う小池知事が2日、アニメや漫画などの若者文化で知られる秋葉原で街頭演説を行った。これまで麻生太郎や安倍晋三両氏など自民党総裁が選挙戦最後の訴えの場として選んできた、いわば「聖地」だ。

小池知事のSNSには漫画をイメージしたかのような告知画像。アキバを選んだのは、若者政策を中心に据えるライバルの蓮舫前参院議員への対抗心?

しかし、肝心の聴衆はやや少なめだった。平日の帰宅ラッシュで人通りが多い時間帯にもかかわらず、鉄柵で囲われた聴衆エリアは3分の2ほどしか埋まらない。熱心に拍手を送るのも若者ではなく、中高年が多かった。聴衆エリア外で足を止める人も大勢いたが、3人で演説を聞いていた若者が「え、伊東純也(サッカー選手)、書類送検されたの!?」と関係ない話をしだす始末。いまいちノリ切っていない様子だった。

■反小池のプラカード、猛烈なヤジも飛ぶ

しかも、会場で目立っていたのが反小池集団だ。20人ほどが、「公約達成0」「さようなら小池」などと書かれたプラカードを掲げ、会場を徘徊。しきりに大声でヤジを飛ばし、演説の音声は度々かき消された。小池知事も負けじと「サブカルチャーこそが日本の……」などと、ご当地アピールをかますが、「うそつき!」などと猛烈なヤジに邪魔される。

これには小池陣営の都議も「あれはもう仕方ないと思っています。あちらにも自由があるので、出て行けとも言えません」と諦め顔。スピーカーの音声があまり鮮明ではないのも相まって、聴衆もところどころ演説の内容を聞き取れていない様子。会場の位置によっては特に音がぼやけて聞こえづらく、しらけムードさえ漂っていた。

やや寂しい演説にもなったが、小池陣営は「こんなに人が来てくれましたから」と得意げだった。当の小池知事も、ヤジなど気にしていないようなそぶりで演説を続けた。ある意味、余裕しゃくしゃくを演出してみせたのだった。

(取材・文=橋本悠太/日刊ゲンダイ)

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