大谷翔平「首振り人形」が100円で買える? 〝庶民の味方〟企業に熱視線

先着4万人に配られた大谷の首振り人形

あのお宝がまさかの百均で!? ドジャース・大谷翔平投手(29)が絶好調を維持するとともに、本人の関連グッズの価値も爆上がりしている。来場者限定で配布された非売品の「首振り人形」が50万円超で売買されるなど、需要に供給が追いついていない状況だ。そんな中、庶民の力強い味方の100円ショップで大谷グッズが展開されるのではないかと期待が高まっている。

大谷の打棒はまさに飛ぶ鳥を落とす勢いだ。得意の6月は月間12本塁打を放ち、1日(日本時間2日)にはDH部門で「チーム・オブ・ザ・マンス」に選出された。ドジャース移籍1年目ながらロサンゼルス市から「大谷翔平の日」が制定され、すっかり野球選手のレベルを超越した存在となっている。

ファンもプレーだけでなく関連グッズにも大注目。本拠地のドジャー・スタジアムで5月16日(同17日)に行われた試合では、来場者の先着4万人に大谷のボブルヘッドが配布され、開場前から長蛇の列ができた。中でも1700個限定だった「ビジターユニホーム仕様」の人形は“レア度”が急上昇。熱狂的なコレクターの間でも特に人気が高く、オークションサイトではホーム&ビジターのセットで50万円以上、ビジター単体でも30万円以上の値で売りに出されている。

本来は「非売品」で市場に流通するはずがないものではあるが、世界各国にファンがいるだけに「何としても手に入れたい」との心理が働くのが現実だ。需要が供給をはるかに上回っていることから、子供のお小遣いでは到底手が届かない価格となっている。

だが、スポーツ業界とも取引を行う広告代理店の関係者は「もしかしたら、そう遠くないタイミングで大谷選手のボブルヘッドがより身近な価格で手に入れられる日が来るかもしれない」と大量に出回る可能性を示唆した。

きっかけとなりそうなのが、4月にドジャースと複数年のスポンサー契約を結んだ企業の存在にある。それは広島県東広島市に本社を置き、100円ショップで有名な「ダイソー(DAISO)」を展開する大創産業だ。

同社ではおなじみの生活雑貨だけでなくスポーツ用品、さらにはおもちゃも取り扱っている。おもちゃといっても「ひょっとこ」や「おかめ」「怪人マスク」など多岐にわたるが、アリさんマークで有名な「引越社」や「アート引越センター」とコラボしたトラックのおもちゃなども販売している。

「もちろん、商品化にはドジャースやMLBの販売ライセンスが必要になりますが、大創さんはもともと低価格帯の商品を大量生産、販売して利益を得るのが得意な会社。米国にも2030年までに1000店舗の事業拡大を目指しているようですし、フィギュアなどのおもちゃを扱うノウハウも持っています。今後、関係がさらに発展的になるようであれば、いつか“百均で大谷が買える”時代が来るのでは」

ドジャースは8月28日(同29日)のオリオールズ戦で、大谷が愛犬のデコピンを抱っこしたボブルヘッド人形を配布する予定だ。現地を訪れることができず、入手するにも高額…。庶民にはなかなか手が届かない大谷グッズではあるが、ワンコインで手に入るとなれば世界中の老若男女が店舗に押し寄せても不思議ではない。

同社は現在、ドジャー・スタジアムの看板などに企業広告を出している。何とも夢のある話だが、大谷グッズが100円(税別)で出回れば世界が“大谷だらけ”になるかもしれない。

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