特別展『昆虫 MANIAC』国立科学博物館にて 最新の研究結果をふまえ昆虫の世界をマニアックに深掘り!

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2018年に特別展『昆虫』で40万人以上の来場者を迎え、大好評を博した東京・上野の国立科学博物館が、再び昆虫をテーマとして、さらにマニアックに内容を深めた特別展を開催する。会期は7月13日(土)から10月14日(月・祝)まで、夏休みに家族で訪れるのにもぴったりの展覧会だ。

昆虫は、地球上で報告されている生物種の半数以上となる約100万種を占める最大の生物群。大半は小さな生物ながら、体のつくりから行動、能力にいたるまで、その多様性はきわめて高く、変化に富む。今回の特別展は、国立科学博物館の研究者たちのマニアックな視点で選んだ昆虫標本と最新の研究成果を合わせて紹介するもの。さらに、カブトムシやクワガタムシなど、おなじみのムシたちの知られざる驚きの面にも注目し、こちらもマニアックに深掘りすることで、ひとまとめには説明できない虫たちの多様性の世界に迫るという。

例えば「雌雄混在」のカブトムシのギナンドロモルフ、エイリアンのような姿をした寄生バチのコマユバチ、体長20センチ以上にもなる日本最大種のリュウジンオオムカデ、宇宙からやってきた謎の生物のようにも見えるバイオリンカマキリ、黒と白のパンダを思わせるハチのパンダアリ、ハネが24枚に分かれた姿がゴージャスなヤマトニジュウシトリバなど。よく知るムシの一種なのに見慣れぬ形態や生態をもつムシや、これまで見たことのないムシが大集合するのが、同展の大きな見どころだ。

コマユバチの一種の繭 写真提供:国立科学博物館

そうした多様なムシにまつわるあれこれを、「見る」だけでなく、「触る」「嗅ぐ」「聞く」ことで体感できるのも、国立科学博物館の展示ならでは。米国で221年ぶりに「13年ゼミ」と「17年ゼミ」が同時に大発生するニュースが話題となった「素数ゼミ」の現地取材映像では、鳴き声も含めてその一部始終を追体験できる。

見どころのもうひとつは、マニアックなムシを細部にまでこだわって再現した巨大模型が登場すること。下あごでアカムシを捕らえる瞬間を再現したギンヤンマのヤゴや、体を変形させて産卵する場面をとらえたエゾオナガバチなど、今にも動き出しそうなムシたちも必見だ。6年ぶりにマニアックにパワーアップして戻ってきた昆虫展を堪能したい。

ギンヤンマのヤゴ ©feathercollector _PIXTA

<開催概要>
特別展『昆虫 MANIAC』

会期: 2024年7月13日(土)~10月14日(月・祝)
会場:国立科学博物館
時間:9:00~17:00、土曜及び8月11日(日)~15日(木)は19:00まで(入場は閉場30分前まで)
休館日:7月16日(火)、9月2日(月)、9日(月)、17日(火)、24日(火)、30日(月)
料金:一般・大学2,100円、高中小 600円
公式サイト:
https://www.konchuten.jp/

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