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弘前大学は2日、楽天グループ会長の三木谷浩史氏(59)を招き、青森県弘前市の同大医学部で医学生を対象にした特別講演会を開いた。三木谷氏は「AI(人工知能)によって社会は変わるが、AIを活用するのは人」と強調。急速に社会が変化する時代にあって、一人一人が考え、行動する重要性を語った。
講演会には医学科4年生ら約270人が参加した。神戸市出身の三木谷氏は1995年の阪神大震災を経験。「人生は一度。何かを成し遂げなければ」「日本を元気にしたい」との思いで97年、ネット上のショッピングモール「楽天市場」をスタートさせた経緯を説明。低額の携帯電話事業などの取り組みを紹介した上で、同社の強みとして「蓄積されたデータ」「AI技術」を挙げ、「人材がいなければ未来はない。イノベーションを通して社会を発展させたい」と述べた。
学生の質問に対し「組織や物事を動かすには、大義や錦の御旗が大切」と強調。さらに「いろいろなことにチャレンジして、いろんな人と(アイデアを出し合う)『ブレインストーミング』を行うことで感覚が研ぎ澄まされる」と話した。
三木谷氏は講演に先立ち、福田眞作学長、石橋恭之医学部長、袴田健一弘大病院長らと意見交換。楽天メディカル会長の立場から、同社が取り組むがんの光免疫療法について弘大病院と連携する方向性を確認した。
三木谷氏は同日、はるか夢球場で行われたプロ野球1軍戦・楽天-オリックスを観戦した。