【全文掲載】「痛ましい災害が二度と起こらぬよう安全な地域づくりを推進する」鈴木静岡県知事が追悼式で誓う 熱海土石流災害から3年

災害関連死を含む28人が犠牲となった静岡県熱海市の土石流災害から3年となった7月3日、熱海市主催の犠牲者追悼式が同日午前、市立伊豆山小学校体育館で開かれ、遺族ら約70人が黙とうを捧げました。式で、鈴木康友知事は「二度と起こさないよう安全な地域づくりを行う」と誓いました。

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鈴木知事の挨拶全文は以下のとおりです。

「令和3年7月熱海市伊豆山土石流災害犠牲者追悼式」にあたり、静岡県民を代表し、謹んで追悼の言葉を申し上げます。

ここ伊豆山地区に甚大な被害をもたらした大規模な土石流の発生から、3年の歳月が経ちました。

この災害では、関連死を含む28名もの尊い命が奪われております。亡くなられた方々の無念さと、最愛の御家族や御親族、大切な御友人を亡くされた方々の深い悲しみに思いを致しますと、悲痛の念に堪えません。

ここに改めて、 衷心より追悼の意を捧げますとともに、被災された全ての方々に心からお見舞いを申し上げます。

土石流災害の発生後、県では、「逢初川下流域復旧・復興チーム」を立ち上げ、砂防、河川、港、まちづくり等において、災害からの早期復旧に向けた取り組みを進め、現在、地域の皆様の御協力をいただきながら、市道伊豆山神社線より下流側において、逢初川の復旧工事を進めております。

地域の皆様には、工事車両の通行など御不便をおかけしていることと存じますが、避難生活を強いられている住民の皆様が安心して帰還でき、1日も早く穏やかな日常を取り戻せるよう努めてまいります。

引き続き熱海市とともに、被災された方々の生活再建と、伊豆山地区の復興に全力で取り組むとともに、このような痛ましい災害が二度と起こらないよう、「安全な地域づくり」を推進してまいります。

また、盛土対策につきましては、盛土規制法が運用されるまでの間、現行の盛土条例による規制と監視を継続するとともに、不適切な盛土行為に毅然として対応してまいります。

結びに、謹んで御霊のとこしえに安らかならんことをお祈りし、御遺族の皆様の御平安を祈念いたしまして、追悼の言葉といたします。

令和6年7月3日 静岡県知事 鈴木康友

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