中国との協力、産業の高度化に役立つ マレーシア副投資貿易産業相

中国との協力、産業の高度化に役立つ マレーシア副投資貿易産業相

クアラルンプールで新華社の単独インタビューに応じるマレーシアのリュー・チン・トン副投資貿易産業相。(5月31日撮影、クアラルンプール=新華社記者/張紋綜)

 【新華社クアラルンプール7月3日】マレーシアのリュー・チン・トン副投資貿易産業相はこのほど、首都のクアラルンプールで新華社の単独インタビューに応じ、中国との国交樹立50周年に当たり、中国企業がより多くの経験と技術をマレーシアにもたらし、産業の高度化を推し進めるとともに、両国のより長期的で緊密な経済・貿易協力を促すよう期待していると述べた。

 同氏は今年4月の訪中の際、中国が一部の技術分野で急成長している様子を自ら見てきたとし、広東省深圳市ではハイテク企業と自動化された生産ラインを見学したと紹介。「ハイテクによって経済発展をけん引した経験から学ぶことは大いにある」と振り返った。

 中国はマレーシアにとって15年連続で最大の貿易相手であり、主要な投資元の一つでもある。中国企業の投資は同国の経済成長に寄与している。同氏は、中国は経済規模が大きく、巨大な市場を持つだけでなく、新技術や投資の発信源でもあり、両国の協力はマレーシアの発展に大いに役立つと指摘した。

 マレーシアはここ数年、既存産業の高度化を推進し、価値の高い製造業を発展させ、グローバルバリューチェーンにおける同国の競争力を高める政策を次々と打ち出してきた。両国は、デジタル経済、新エネルギー、電子商取引(EC)などの新興産業で協力を強化しつつある。

 同氏は、より多くの中国企業が現地の科学技術研究開発とデジタルトランスフォーメーション(DX)を促進し、特に製造業の自動化、デジタル化を実現させ、労働力への依存度を引き下げるのに役立つよう期待していると表明。より多くの中国企業が同国に地域本部を設置し、ハイエンドサービス業とハイエンド製造業の発展をけん引することも望んでいるとした。

 中国はモビリティー分野でも豊かな経験を持つとし、マレーシアのグリーントランスフォーメーション(GX)の推進に向けて、中国と協力することを喜ばしく思うと述べた。同国は地理的条件に優れ、地域と世界の産業チェーンの重要な位置にあり、両国は経済交流でそれぞれの強みを生かし、ウィンウィンを実現すべきとの見解を示した。

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