KADOKAWAサイバー攻撃 関係のない悪質ユーザーが情報拡散…ドワンゴ警告「法的措置を行います」

ニコニコ公式が声明を発表【写真:X(@nico_nico_info)より】

ハッカーではない一部Xユーザーが情報流出に加担

大手出版会社KADOKAWAグループへのサイバー攻撃の被害が甚大なものになっている。子会社でニコニコ動画を運営するドワンゴの個人情報が外部流出したことが2日、同社の発表で明らかになった。ニコニコ動画の公式Xも「情報流出のお詫び」と題した声明を発表。そのなかには情報を拡散するユーザーへの法的措置についての言及もあった。

6月8日に始まったサイバー攻撃。システム停止してしまっただけではなく、さまざまな情報が外部に流出してしまった。配信者などの契約情報などもダークウェブに公開された。

「7月2日に金銭を目的としたサイバー攻撃を行ったとされる組織が、ドワンゴから不正に取得した社内情報をダークウェブに公開しました。公開されたデータには契約書情報や一部クリエイターの方々の個人情報も含まれており、これによりクリエイターの方々、お取引先の方々、ドワンゴに関係する方々に重大な影響をおよぼす可能性があります。ご迷惑をおかけしていることを心よりお詫び申し上げます」

その上で「現在、外部専門機関とともに、どなたの情報が漏れたのか、どのような情報が漏れたのか、犯人が公開したデータの確認作業を行っています。現在の調査状況では、漏洩した情報の範囲が特定されておらず、またインターネット上で流出したと噂されている情報のなかにはフェイク・捏造情報が含まれている可能性もあるため、実際にどのデータが流出したのか、社内の記録と突き合わせながらの特定作業を行っています」と現状について説明。

続けて「本事案発生直後より、外部専門機関の支援を得ながら急ぎ特定作業に取り組んでいるのですが、作業に時間を要しているのが現状です。いち早くお伝えするべき立場でありながら、皆様へのご報告に時間がかかってしまっていることを深くお詫び申し上げます」と謝罪した。

ネット上では、今回の件をニコニコ動画のイベント「ニコニコ超会議」にかけて「ニコニコ超開示」とやゆするユーザーも。無断転載アカウントは「ギャラが判明してるの草」などと投稿しインプレッションを稼ぎ、そのポストに次々と宣伝ポストや釣り記事を張り付けている。

ニコニコ動画はこれらの悪質な拡散について「他者の個人情報を発信する行為は、その行為自体が罪となる可能性もあります。また、そのような行為は、さらに情報流出の被害を拡大させ、多くの方々の事業や生活をおびやかし、今後類似の犯罪が増大する下地を生み出してしまいます。絶対に止めてください」と警告。

続けて「ドワンゴとしては、流出した情報によって、クリエイター様や取引先様・関係者様が二次被害を受けてしまう可能性をできるだけ減らしたいと思っています。弁護士と協力し、悪質な情報拡散を行っている人には法的措置を行います」と発表した。ENCOUNT編集部

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