Zhuhai Ziyan UAVの『Shadow S3』、Japan Drone 2024で海外部門受賞

by ANDG CO., LTD.

Zhuhai Ziyan Unmanned Aerial Vehicle(中国広東省珠海市:ズィヤンUAV)は、2024年6月5日~7日に幕張メッセで開催された「第9回 Japan Drone 2024」に参加。ヘリコプタータイプの「Shadow S3 Long Endurance Patrol Unmanned Aircraft」(Shadow S3)を出展した。Shadow S3は、Japan Drone & AAM Awards 2024で新設された海外部門を受賞した。

Shadow S3:最大離陸重量6.99kg、航続時間100分、最高速度100km/h、レベル7の耐風性能写真:展示されたShadow S3

2015年に創設されたズィヤンUAVは、主にヘリコプタータイプの機体を得意とし、UAVプラットフォームツール、システム、クラウドプラットフォームまで自社開発・提供している。ヘリコプタータイプの機体を開発する理由について担当者は「優れた機動性を持ち、離着陸がどこでも可能です。大きなスペースは必要なく、ホバリングはいつでも可能で、飛行速度も柔軟に調整できます。また、マルチコプターと比較して風に対する耐性も強いです」と話した。

Shadow S3は、100分の長時間飛行を実現し、ペイロードには10倍のEOセンサーを備えたトライセンサーカメラ、IRセンサー(赤外線)、1kmのレーザー距離計が含まれており、さらにスピーカーとサーチライトを搭載できる追加スペースも用意している。担当者は「すべてのペイロードを搭載しても、最大飛行時間は70~80分を維持できる」と説明した。

機体のテール部分は素早く折りたたみできて、組み立てや分解は2分以内でできるよう配慮されている。なお、Shadowシリーズのコンセプトは、Red Dot Design Award - Best of the Bestや、iF DESIGN AWARDを受賞するなどデザイン面でも高い評価を得ている。

Shadow S3は監視や点検に加え、森林火災の予防、災害管理、捜索救助などのパトロール任務にも対応している。ズィヤンUAVは、Shadowシリーズのほか、測量や点検向けで飛行時間が120分の「Ranger P2X」や、貨物タイプで最大21kgを運搬できる「Grey Whale G1」などもラインナップしている。ビジネスを展開している地域は、中国、アジア、中東、アフリカをはじめとする20カ国以上に及ぶ。今回のJapan Drone 2024出展は、日本市場でのマーケティング拡大やパートナー探しを目的としている。

日本市場の印象について担当者は「私たちは高品質な日本製部品に興味があり、特に産業用途に特化した興味深いソリューションを多く見てきました。これらを私たちのプラットフォームに適用できればと考えています。日本のドローン産業は活気に満ちており、革新的なソリューションが見られます。多くの企業がハードウェアとソフトウェアを統合しており、これは今後のトレンドであると感じています。私たちは地元のパートナーと共にその一員になりたいです」と語った。

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