「ヒットしていないのにどう払えと」出演料を1年以上も未払いだった韓国ドラマ制作会社、問題解決の意志示す

韓国のドラマ制作会社「ナンバースリーピクチャーズ」が出演料未払い問題と関連し、解決の意志を示した。

韓国放送演技者労働組合は7月2日、公式立場を発表し、韓国の動画配信サービス「Wavve」「TVING」「Watcha」などを通じて公開されたドラマ『ヤクザの私が高校生になりました』(原題)と、放映予定のドラマ『スピリット・フィンガーズ』(原題)に出演した俳優たちへの出演料未払い問題を解決する意志があると明らかにした。

同組合は「ナンバースリーピクチャーズの関係者が7月1日に組合を訪問し、6月末に2作品の未払い出演料の一部を返済した」と知らせ、「まだ精算されていない出演料を8月末までに支払うとしており、出演料支払いのための資金の具体的な出処を組合と共有すると約束した」と説明した。

(画像提供=ナンバースリーピクチャーズ)『ヤクザの私が高校生になりました』

続けて、「組合は、出演料未払いという芳しくない出来事が発生したが、難しい環境の中でドラマを制作する制作会社の事情を考慮した」とし、「同時に制作会社側に今後類似の問題が繰り返されないよう、再発防止対策を要求した」と伝えた。

また「組合はナンバースリーピクチャーズが約束した支払い期日までに、出演料未払い問題が解決されるか見守り、今後の対応方案を講じる予定」と付け加えた。

先立って、韓国放送演技者労働組合は公式立場を通じて、2023年に前述した2作品の撮影をすべて終えたが、1年が過ぎても計119人の演技者に出演料が支払われていないと発表した。

未払い金額は、『ヤクザの私が高校生になりました』が約9000万ウォン(約1000万円)、『スピリット・フィンガーズ』が約2億2000万ウォン(約2600万円)で、組合に加入していない演技者とスタッフの未払金はさらに大きいと述べた。

(写真提供=OSEN)『ヤクザの私が高校生になりました』制作発表会

この間、組合は未払い問題に対してナンバースリーピクチャーズに何度も抗議したが、同社は「作品が売れなかったのにどうやってお金を払うのか」という立場を守り続けていた。

韓国ドラマ業界の不況が指摘されて久しい現在、ナンバースリーピクチャーズが立場を変えたことで、無事に問題が解決されるか注目が集まっている。

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