秋田内陸縦貫鉄道が畑オーナー募集 沿線農園の農作物お届け

「畑オーナー」に送られる「やまだのきみ」を育てる生産者(秋田内陸縦貫鉄道提供)

 秋田内陸縦貫鉄道(秋田県北秋田市)は、運行する秋田内陸線沿線の農園で収穫した農作物が届く「畑オーナー」の募集を始めた。人気のトウモロコシ「やまだのきみ」や日本一大きいとされる西明寺栗などを詰めた3コース用意し、旬の食材を通じて地域の魅力を発信する。
 募集するのは、1口1万1000円のAコース(先着50人)、1万3000円のBコース(先着100人)、2万7000円のCコース(同)で、いずれも送料込み。
 Aコースは、「やまだのきみ」10本や「白神フルーツ黒にんにく」などを詰め合わせた。Bコースは、西明寺栗2キロをメインに4種類のリンゴなどをセットにした。
 Cコースは、A、B両コースの内容に加え、棚田米2キロや菊芋、ヤーコンのいぶりがっこを含む4品が送られる。特典として、同県仙北市角館町の伝統工芸品「樺(かば)細工」の秋田犬コースターが付く。
 全コースに秋田内陸線阿仁合駅の売店で商品が1割引きになるオーナー証などが送付される。同社によると、2019年の開始からこれまでに535口の申し込みがあり、7割がリピーターという。
 6回目の今年は、全日空の客室乗務員(CA)で、同社の兼業制度により秋田内陸縦貫鉄道の業務に従事する2人が企画や運営を担当。生産者に取材したお薦めのレシピをメッセージカードに添える。
 同県潟上市出身のCA児玉愛さん(38)は「昨年7月の大雨や猛暑の影響で野菜作りに苦労している農園主もいる。交流サイト(SNS)を活用し、作り手の思いや沿線の魅力を広めたい」と話した。
 締め切りは、AとCコースが7月末、Bコースは9月末まで。連絡先は秋田内陸縦貫鉄道0186(82)3231。

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