「生活態度を注意も無視され」…父親への傷害致死罪 男が起訴内容を一部否認 群馬・前橋地裁で初公判

 群馬県桐生市の自宅で2022年11月、父親に暴行して死なせたとして、傷害致死の罪に問われた桐生市の歯科技工士の男(53)の裁判員裁判の初公判が2日、前橋地裁(橋本健裁判長)であった。

 男は「暴行したことは間違いないが、父親が亡くなるようなけがを負わせたつもりはない」と起訴内容の一部を否認した。

 検察側は冒頭陳述で、男が父親の生活態度を注意したが無視され、「怒りに任せて犯行に及んだ」と指摘。事件前の同年9月、父親に病気が見つかり、医師から禁煙や適度な運動を指導されていたものの、指示に従わない父親に腹を立て、10月にも平手で殴る暴行を加えたとした。

 冒頭陳述によると、男は22年11月5日、同居する父親の頭や顔をガラス瓶や拳で殴り外傷性くも膜下出血などを負わせて、同月9日ごろ低体温症で死亡させたとされる。

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