「声かけしないまま投げてしまった」学校側が記者会見 20代教諭の投げた砲丸が中学生の頭を直撃 富山・上市町

富山県上市町の上市中学校で教諭の投げた砲丸が生徒の頭を直撃した事故で3日、学校側が記者会見を開き、安全確認に問題があったと説明しました。(学校側は教諭が陸上部の顧問をしていた期間を当初「3年間」と説明していましたが、後日「2年目」に訂正しました)

上市町教育委員会によりますと、この事故は2日午後4時35分ごろ、富山県の上市中学校で陸上競技部の1年生部員が練習を見学していた際、顧問の20代の教諭が投げた重さ4.5キロの砲丸が、生徒の右側頭部を直撃したものです。

生徒は頭蓋骨陥没骨折と判明し、治療を受けています。

3日午後4時から上市町役場で記者会見が開かれ、学校側が事故当時の状況を説明しました。

概要は次の通りです。

説明者: 上市町教育委員会 平井清利 事務局長 上市町教育委員会 牧田 康博 教育長 上市中学校 白井修之 校長

きのう7月2日午後3時45分後ごろから上市中学校グラウンドにあります砂場において、陸上競技部の顧問教諭が付き添いの上、陸上競技部員が砲丸投げの練習をしていました。

声かけしないまま投げてしまった…

部員のほか顧問教諭も練習に加わり、砲丸を投げておりました。砂場の周辺では他の陸上競技部員が練習を見学していたのであります。その後、別の顧問教諭が現場に来たことから、最初に練習に付き添っていた顧問教諭と交代をしました。

午後4時35分ごろに交代した顧問教諭が砲丸を投げたところ、その砲丸重さ4.5キログラムが左側にそれ、砂場に外側、左前方にいた1年生部員の右側頭部に直撃し、当該生徒はその場に倒れこみました。養護教諭が事故現場において、当該生徒の様子を確認しました。

生徒には意識はありましたが、生徒本人は自分に何がおきたのか全く分かっていなかったとのことであります。このあとすぐに校長の指示で救急車を要請しました。

午後4時50分ごろに病院に向け当該生徒の搬送が開始され、搬送先の富山市民病院で検査を行ったところ、右側頭部の頭蓋骨が陥没骨折していることが判明しました。

午後8時ごろから手術を行うことになりまして、手術は午前0時ごろに終了すると保護者からお聞きしております。

当該生徒の本日の様態ですが、手術後に集中治療室において治療を受けていますが、現在受け答えができ、命に別状はなく、会見前の時点でお伺いした時点ではありますが、本日MRIなどの検査を受けて、一般病棟に移る予定だとお聞きしています。

事故現場の様子につきましては、お手元に配置しておりますので、そちらの方をご確認していただければと思います。

事故発生時におきまして、砲丸を投げた顧問教諭は安全確認をしておらず、当該生徒に気づかないまま、また、声がけをしないまま砲丸を投げてしまったということであります。当時の安全確認に問題があったものと認識しております。

今回の事故発生をおきまして、事故にあわれた生徒と保護者、ご家族の皆様心よりお詫び申し上げます。本当に申し訳ありませんでした。

3日には一般病棟に移る予定

生徒は右側頭部の頭蓋骨陥没骨折と判明、2日手術を受け、現在も治療を受けています。命に別状はないということです。

3日はMRIなどの検査を受けて、一般病棟に移る予定です。

1年生部員が見学中に砲丸の直撃受ける…

(3日午後6時15分放送「N6」より)

上市中学校で2日、部活動中に陸上競技部の顧問の教諭が投げた砲丸が、誤って生徒の頭を直撃する事故がありました。生徒は頭がい骨陥没骨折の重傷です。上市町教育委員会によりますと、砲丸を投げた教諭は安全確認をしていなかったということです。

記者:「こちらの白線付近から砲丸を投げ、6m先の生徒の頭部にあたったということです」

3日午後4時35分ごろ、上市中学校グラウンドの砂場で、陸上競技部顧問の20代の教諭が投げた砲丸が、部活動を見学していた1年生部員の右側頭部(みぎそくとうぶ)を直撃しました。

砲丸が直撃した生徒は救急車で病院に運ばれましたが、頭がい骨陥没骨折の重傷を負いました。命に別状はないということです。

記者会見:「今回の事故発生に起きまして、事故にあわれた生徒と保護者、ご家族の皆様に心よりお詫び申し上げます。本当に申し訳ございませんでした」

上市町教育委員会が3日午後4時から会見を開き、安全確認に問題があったとして謝罪しました。

校長:「投げた時には、やはり声掛けをおろそかにしていた。声をかけない状態で1投を投げたため、これが発生したと思っております」

当時、グラウンドの砂場の近くでは、部員が4人見学していて、顧問の教諭が模範投てきをした1投目で事故が起きました。けがをした生徒は教諭の左ななめ前方にいて、下を向いていたということです。模範投てきを行う際、教諭は生徒に気づいておらず、声かけをしないまま砲丸を投げたということです。

上市中学校校長:「見学生徒が2名おりましたので、配置についてはこちらとしては間違いだったと思っております。これは明らかに管理上の管理職のミスで、さほど徹底はしていなかったという反省があります」

教諭は陸上競技部で3年間顧問を務めていますが、砲丸投げを含め陸上競技の経験はありせんでした。けがをした生徒は意識があり、受け答えができるということです。現在、陸上競技部は部活動を停止しています。

中学1年生が砲丸の直撃を受けた…

(2024年7月3日(水) 15:27 記事再掲)
2日午後、富山県上市町の上市中学校のグラウンドで、陸上競技部の顧問の教諭が投げた砲丸が生徒の頭を直撃する事故があったことがわかりました。

上市町教育委員会によりますと、2日午後4時35分ごろ上市中学校で陸上競技部の1年生部員が練習を見学していた際、顧問の20代の教諭が投げた重さ4.5kgの砲丸が、生徒の右側頭部を直撃したということです。

生徒は救急搬送され右側頭部の頭蓋骨陥没骨折と判明、2日手術を受けました。現在も集中治療室で治療を受けていますが、命に別状はないということです。

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