被災時の教訓胸に… 西日本豪雨から6年 被災した中学校で卒業生らが後輩に当時を語る

西日本豪雨からまもなく6年です。
校舎などが被災した愛媛県宇和島市の吉田中学校を卒業生らが訪れ、当時を振り返りました。

宇和島市立吉田中学校を訪れたのは、西日本豪雨が起きた2018年当時、中学2年生だった岡山夏帆さんや、校長をしていた西村久仁夫さんら3人です。

宇和島市吉田町では西日本豪雨で13人が犠牲となり、吉田中学校も校舎や体育館、グラウンドなどが浸水被害にあい、生徒たちは町内の各小学校に別れて授業を受けました。

当時陸上部に所属していた岡山さんは、当時をこう振り返ります。

岡山夏帆さん
「いつもと違って道具も思うように使えず。歯がゆい思いをして部活をした記憶がある」

この取り組みは、生徒たちに防災意識を高め地域貢献について考えてもらおうと去年から行われていますが、当時の生徒が語るのは初めてです。
卒業生は、それぞれ今ある環境は当たり前ではないことや復興に協力してくれた人たちへの感謝の思いなどを後輩に伝え、参加した生徒およそ150人は真剣に聞き入っていました。

岡山さん
「皆さんも、誰かが窮地に立たされたら手を差し伸べられる大人になってほしい」

参加した生徒ら
「吉中がひどいことになっていたのを知って、もっと災害について学ぼうと思った」

「色んな人の助けがあって今の元気な吉田中、吉田町があると思うので地域は繋がっているんだと思った」

この後、生徒たちは先輩たちから受け取った教訓を胸に、犠牲者への追悼と復興を祈願しました。

© 株式会社あいテレビ