「公費解体で回収された神棚が多数」無病息災などを神社で祈る左義長が半年遅れで行われる 石川・珠洲市

正月明けに1年間の無病息災などを神社で祈る左義長が、能登半島地震の被災地、石川県珠洲市で3日、半年遅れで行われました。

珠洲市蛸島町の高倉彦神社。この神社では6月、断水がようやく解消されたことから、半年遅れで左義長を行うことにしました。

左義長に訪れる人はいませんが、2023年の年末から元日にかけて集まった古い正月飾りなどは、北陸神道青年協議会の会員の手で焚き上げられました。

記者リポート「勢いよく左義長の火が上がっています。今回は公費解体で取り出された神棚が多く見られます」

氏子ら400世帯が暮らす蛸島地区では公費解体などで家から取り出された神棚が供養のため神社に持ち込まれています。

高倉彦神社 櫻井重孝禰宜「神棚を預かるということは、その方の家がなくなるということなので、大変さみしい思い、苦しい思いはしていますが、我々も一歩でも氏子と一緒に前進めるようにという気持ちで今年は預かっている」

神社の拝殿は全壊したものの、秋祭りの神事は行う予定で、地域の拠り所となれるよう1日も早い復興を目指します。

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