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2024年7月5日、フォルクスワーゲン ジャパンは、Tクロス(T-Cross)、ティグアン(Tiguan)、パサート(Passat)、ゴルフ(Golf)、およびゴルフ バリアント(Golf Variant)の5モデルの新型を発表した。個々のモデルの詳細は改めて紹介するが、ここではフォルクスワーゲンの今後の戦略や新型車の概要を紹介しておこう。
内燃機関車とバッテリー電気自動車の2本柱を確立
フォルクスワーゲンは2023年から「ラブ ブランド(LOVE BRAND)」というキャンペーンを世界中で展開している。年齢、性別、職業、居住地、収入などを問わず、誰からもAIされるブランドへの回帰を目指している。1953年に最初のフォルクスワーゲン(以下、VW)車であるビートルが日本に導入されてから、200万台以上のVW車が日本で販売されている。そのうち、約100万台がゴルフだという。
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そんなVWが日本市場において展開する今後の戦略は、ニューモデルに関しては「2 ピラー ストラテジー」、つまり「2本柱の戦略」を展開していく。2本柱とは、すなわちICE(内燃機関車)とBEV(バッテリー電気自動車)だ。
まず、ICEにもmHEV(マイルドハイブリッド車)やPHEV(プラグインハイブリッド車)をラインナップしていく。ICEでは、コンパクトSUVのTクロスはハイブリッドは未採用だが、マイナーチェンジで内外装を刷新。7月から予約受注を開始し、9月末にはデリバリーを開始する予定だ。
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Tクロス以外のモデルは2024年秋から受注を開始
ティグアンは3代目、パサートは9代目にフルモデルチェンジされた。世界中で最も売れているVW車であるティグアンは新プラットフォームを採用し、2.0L TDI(ターボディーゼル)を復活させ、新たに1.5L eTSI(マイルドハイブリッド)も採用。パサートはワゴンのみの設定(欧州でも)となり、1.5L eTSI、2.0L TDI、そしてVW車では初のeHybrid(プラグインハイブリッド)も設定された。
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ティグアン、パサートとも9月から予約受注を開始し、デリバリーは11月以降になる予定だ。なお、パサートに関しては、今後は法人需要の拡大も目指していくという。
マイナーチェンジされたゴルフ(およびゴルフ バリアント)は、日本仕様の生産が遅れている関係で、9月から予約受注を開始するがデリバリーは2025年1月からになる予定だ。フロントマスクを刷新し、GTIはパワーアップされるなど、さらにクオリティをアップさせている。
つまり、いずれのモデルも2フェーズでのアプローチとなり、これも一種の「2本柱戦略」といえるかもしれない。なお、今回の展示車両はいずれも本国仕様で、すべて左ハンドル車だったが、もちろん日本仕様は全車右ハンドル。日本仕様の実車も、秋以降に随時紹介できるはずだ。
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ID. バズも2025年には導入。そして・・・
もう一本の柱であるバッテリー電気自動車(BEV)だが、現在のところ日本市場においては2023年に導入されたID.4のみだ。
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だが、既にアナウンスされているように、フル電動ミニバンのID.バズ(Buzz)は2025年には導入が決定している。さらに、2026〜27年には、ポロとほぼ同サイズのコンパクトBEV、「ID.2 オール(all)」の導入する予定だ。
2026年以降のフォルクスワーゲンは、純粋なICE車については、より効率的に運転しやすいモデルを目指す。そして、ハイブリッド車とBEVを合わせた電動車については、より新たな時代を目指していく。ここにおいても、「2本柱の戦略」を目指していくというわけだ。
電気自動車への無理なシフトは行わない。かといって、内燃機関車にこだわり続けるわけでもない。2本の柱をどうバランスさせていくのか、フォルクスワーゲンの今後の戦略に注目しておきたい。(文と写真:篠原 政明)