去年同時期の2倍に「労災死亡事故」労働局が造船所で安全パトロール 夏場は “熱中症” も注意《長崎》

県内で今年相次いで発生している労働災害による死亡事故。

防止に向けて長崎労働局が、西海市の造船所で安全パトロールを行いました。

造船業でも、今年に入って2人が労災事故で亡くなっています。

西海市の大島造船所で行われた安全パトロール。

7日までの「全国安全週間」にあわせて長崎労働局が実施し、職員ら7人が現場を訪れました。

(長崎労働局健康安全課 中里晋 課長)

「溶接の上下での作業も注意している?」

(大島造船所 椎葉邦男 専務)

「可燃物、段ボールや木箱を持ち込まない」

県内で5月末までに発生した労働災害は 527件。

死亡者数は6人で、去年の同じ時期の2倍に増えています。

造船業では10件の労災事故が発生し、長崎市では建造中のケミカルタンカー内での転落や火災によって2人が亡くなっています。

きょうのパトロールでは、溶接の際の注意や高い場所からの転落防止などの安全対策を確認しました。

(大島造船所 椎葉邦男 専務)

「作業者の動線がなるべく上下にならないようにするとケガも減るので、そういう環境整備が重要」

(長崎労働局 倉永圭介 局長)

「作業効率を上げることと、安全を高めること。それを両立していると(感じた)。(労災事故防止のため)事業主が従業員に意識を持ってもらうよう、普段から声かけをすることが一番大事」

県内では去年、12人が熱中症による労災と認定されていて、長崎労働局はこれからの時期、特に注意するよう呼びかけています。

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