「幾億光年」大ヒット!Omoinotake単独インタビュー【2】3人の原点・松江市への思い

松江市出身のピアノトリオバンドで人気急上昇中の「omoinotake(オモイノタケ)」。2024年1月にリリースした「幾億光年」が大ヒットを記録するなど、その活躍ぶりがさらに注目されている。今回、TSKの取材に応じ、作詞・作曲に込めた思いなどを語ったインタビューの全文を3回に分けてお伝えする。
聞き手は、ベースのエモアキこと福島智朗さんの弟でTSKの福島睦アナウンサーが務めた。

福島睦アナウンサー:
最近はドラマやアニメの主題歌を担当されることが増えましたが、タイアップ作品の楽曲を作るときに工夫している点、苦労されていることはありますか。

レオさん:
「Omoinotake」は、僕がメロディーを作って、エモアキが作詞をするという分業スタイルでやっています。別々でやる分、1つタイアップ作品として、原作やその物語があることで、真ん中に1つ目指すものというか、「ここからインスピレーションをもらう」という題材がある方が、「Omoinotake」としての曲の強度みたいなものが上がると思うので。タイアップはそういう良さがすごくあるので、ありがたく思ってやっていますね。

福島アナウンサー:タイアップ曲を作るというのは、楽しいですか。

レオさん:
やはりいろんな方が携わっている分、大変なこともあるんですけど、その分やりがいもあるし、両方の側面があるなと思いますね。

福島アナウンサー:
エアモキさんは、先日ビルボードジャパンが発表した【ビルボード2024年上半期Top Lyricists】(作詞家ランキング)で17位にランクインしました。

エモアキさん:
本当にありがたいなと思いますし、上には髭男の聡くん(Official髭男dism/藤原聡さん・同5位)とかもいるし、もっともっと頑張りたいなという思いですね。

福島アナウンサー:
常に作品の世界観に忠実で、幅広い世代に刺さる歌詞を書いていらっしゃると思います。タイアップ作品の歌詞を作るとき、心がけていることはありますか。

エモアキさん:
タイアップ作品を作る時は、まずは自分が1番その作品のファンになるということをすごく意識してやっています。まずはそのファンの方に喜んでもらうことが第一条件であって、そこからその作品のファンじゃない方に届くためには、全員が全員共感することはできなくてもいいと思うんですけど、ある程度、自分事として捉えられる言葉だったり表現がないと、刺さるっていう感覚は生まれないと思うので。
幅広い層の人に届けるためには、そういう表現だったり、自分事のように捉えてもらえるような言葉選びを意識しています。

福島アナウンサー:
東京の自宅では、タイアップを担当したアニメやドラマの原作にものすごく沢山の付箋が張ってあるのをいつも目にします。どれくらい読み込まれているのでしょうか。

エモアキさん:
その作品の量にもよるんですけど、書きながらまためくり直したりとかもいっぱいするので、基本3周か4周は絶対。もっとかな…それくらい触れていると思います。

福島アナウンサー:
付箋を貼ってある箇所は、何かインスピレーションを得た部分なのでしょうか。

エモアキさん:
歌詞の着想を得た場所だとか、きっとこの作品のファンの人にはこの場所が刺さるだろうなという場所に貼っています。

福島アナウンサー:
兄のとても真面目な一面を見られてなんだかソワソワしますが、嬉しいです。

続いては、地元・松江について皆さんに伺います。帰省する時に楽しみにしていることはなんですか。

ドラゲさん:
釣りですね。やっぱり関東に出て思ったのが、宍道湖や中海、日本海があるは、釣り人からしたら天国のような状況なので。お魚も豊富ですし、やっぱり魚釣り。

福島アナウンサー:
1番よく釣れるのはなんですか。

ドラゲさん:
スズキに、最近中海ではチヌやマゴチとかも釣れるという話を聞いたので、2024年中には絶対にやりたい。

レオさん:
最近は、若い時よりもそばが好きになってきていて、今住んでいる所でそばを食べたりもしますけど、やはり出雲そばは全然違うから。どんどんいろんな店を掘り下げていきたいなと思っていますね。

エモアキさん:
小学校時代の通学路とかを歩くのが最近楽しくて。歩いているうちにいろんなことを思い出したり、あと「あの店なくなったな」とか、「ここ新しい、これできたんだ」とかいうのもあって、思い巡らせることができるので、最近それが楽しみです。

福島アナウンサー:
山陰で育ったことや山陰での経験が、楽曲作りや歌詞作りに生かされている点ははありますか。

レオさん:
東京に出てからそこで出会った人たちと組んだバンドじゃなくて、みんな同じ地元で育った3人というのは本当に大きいと思っているので。10代の頃に育った町並みが、3人とも思い描く場所が一緒というのが、自分たちの真ん中にあるというのは、具体的に歌詞とかメロディーがとかじゃなくても、バイブスとしてその共通点があるのはすごい強みなんだろうなって感じますね。

エモアキさん:
気候だったりとか、この松江特有のものをいっぱいこの体に受けて育ってきたので、歌詞の中でも松江の風景を思い出しながら書くこともあるし、もう全てが今の創作活動にここで生きた全てが生きているなと思います。あとは単純に、地元があるのはすごくいいことだなと思う。そう思えるのもこの町のおかげなので。そういう全部が生きています。

福島アナウンサー:
両親からは、兄が小さな頃から歌詞を書いていたと聞きました。どれくらいの頃から音楽に目覚めていたんですか。

エモアキさん:
中学校でレオとバンドを始める前くらいから。小6か中1くらいじゃないかな。

「Omoinotake」インタビュー【3】では、今後の目標について3人の思いを掲載。

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