「俺なら出ていきたいと懇願するだろう」相棒ジョージを失ったレナードにパーキンスがクリッパーズ退団を推奨<DUNKSHOOT>

ロサンゼルス・クリッパーズは今夏、中心選手のポール・ジョージが完全フリーエージェント(FA)でフィラデルフィア・セブンティシクサーズへ流出する事態に見舞われた。元NBA選手のケンドリック・パーキンスは、ジョージとコンビを組んでいたカワイ・レナードに対して退団を勧めている。

2019年オフにレナードとジョージを獲得したクリッパーズは、5年間で4度プレーオフ進出を果たし、2020-21シーズンにはカンファレンス決勝まで勝ち進んだ。昨季は51勝31敗でウエスタン・カンファレンスの第4シードを獲得したが、ダラス・マーベリックスとの1回戦ではレナードが右ヒザの炎症で4試合の欠場を余儀なくされ、2勝4敗で敗退。毎年上位進出が期待されながら、レナード&ジョージ体制で優勝はおろか、ファイナル進出も叶わなかった。

今オフは35歳のラッセル・ウエストブルックが400万ドルのプレーヤーオプションを行使して残留。完全FAの34歳ジェームズ・ハーデンと2年総額7000万ドル(2年目はプレーヤーオプション)で契約合意。一方、プレーヤーオプションを破棄して完全FAとなったジョージはシクサーズと4年総額2億1200万ドルの契約を結んだと『ESPN』が報じた。

クリッパーズは34歳のジョージの残留を望んでいたが、今年1月にレナードと3年総額1億4950万ドルで延長契約を結んだ影響で、ジョージの望む4年契約を提示できず、3年契約で折り合いがつかなかった。FA市場でケビン・ポーターJr.、デリック・ジョーンズJr.、クリス・ダンと契約したが、オールスター出場9回を誇るジョージの退団はクリッパーズにとって大打撃だ。
ジョージ退団によってレナードへの負担は大きくなることが予想される。2008年にボストン・セルティックスでリーグ優勝を経験したパーキンスは、『ESPN』の番組『NBA Today』で、自身の見解を述べている。

「もし俺がカワイ・レナードなら(クリッパーズから)出ていきたいと懇願するだろう。彼は(2014年にサンアントニオ・スパーズ、19年にトロント・ラプターズで優勝して)チャンピオンチームがどんなものか知っている。クリッパーズはそのひとつではない。クリッパーズは次のスーパースターを誰にするか考え直し、再建モードに入る必要があるかもしれない」

さらにパーキンスは「ポール・ジョージの後釜候補を見てみると、デリック・ジョーンズJr.、ケビン・ポーターJr.? 正気か? それで何を目指すのか。プレーイン・トーナメントを含めたプレーオフ出場争い、良くても1回戦敗退だ」とバッサリ。ジョージを失ったことで優勝候補からは遠ざかってしまったと指摘していた。

構成●ダンクシュート編集部

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