県立病院、役割分担を明確化へ 高度・専門/中間的機能/地域密着

 

 岩手県医療局は2日、次期県立病院等経営計画(2025~30年度)を巡り、県立病院の機能分化を進める方針を示した。高度・専門機能を集約し多くの手術を手がける病院と、中間的な機能を有する病院、地域に密着して身近な医療を提供する病院など役割分担をより明確化する方向。人口減少が進み需要が変化する中、限られた医療資源を効果的に活用する狙いがある。

 次期計画では県内20の県立病院の機能と役割を見直し、持続可能な医療提供体制の確立を目指す。これまで高度医療に対応する基幹病院は基本的に同じような機能を担ってきたが、次期計画では▽県全域のセンター機能▽機能集約・強化▽ケアミックス・連携強化-の3区分に分類する。

 「機能集約・強化」は医療機器や専門人材を手厚く配置する。例えば、手術支援ロボットやがん治療を行う高精度リニアック(放射線治療装置)など専門機器を重点的に配備し、症例数や手術数が多い「ハイボリュームセンター」としての機能を担う。

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