流通開始の「新紙幣」 興奮! 感激! でも使えない所も…

3日から流通している新しい紙幣。この新しい紙幣を早く手にしたいと県内でも多くの人が金融機関を訪れていた。

(リポート)
「山形市の山形銀行本店営業部。県内では最も早く、まもなく午前10時から新しい紙幣に交換できるということで、多くの人が待っている」

紙幣のデザインが変わるのは、2004年以来、20年ぶり。1つのイベントのように楽しみにしていた人も多いようだ。

(山形市から)
「新札に興味があるので、早く行ったほうがもらえると思って来た」

(寒河江市から)
「子どもが小学校でユニバーサルデザインを勉強していて、早く見せたいと思って来た」

午前10時、新しい紙幣の両替と払い出しが始まった。新しい紙幣を手にした人は…。

(山形市から)
「きれい、ピカピカ。指紋が付くのがもったいない」

(山形市から)
「待っていたので感無量、うれしい」

(山形市の和菓子店経営)
「スピードが一番。最初におつりで新券をもらったら、みんな感動する。前回もそうだった」

この男の子は、新たな千円札の肖像・北里柴三郎の本を読んでいたということで…。

(山形市から)
「1000円がきょうどうしてもほしいと、感動の対面で見た瞬間はたぶんうれしかったが、恥ずかしくて行っちゃった」

新しい紙幣を手にしても、なかなか「すぐに使う」という人が少ない中、美容室を経営する男性は…。

(home・奥田ヨシノリさん)
「お客さまへの釣銭対応で両替に来た。残っているものも、もちろん使いつつ新紙幣が何か会話の話題になればいいなと」

3日の営業から、早速レジで新しい紙幣がおつりとして使われた。

奥田さん「こちら大きいほう5000円のお返し」
お客 「なんか手で触るのがちょっと…」

受け取った客も、まさかおつりが新しい紙幣とは思わず、驚いたよう。

(home・奥田ヨシノリさん)
「興味はあるけど見たことがないという人もいると思うので、最初のうちは新紙幣で対応できたら」

そして「新しい紙幣を孫に見せたくて交換に来た」という女性は…。

(山形市から)
「使ってみたら面白いよね、使えるのかな? お肉買ってみようか」

ピカピカのお札を手に買い物に行くという女性に同行させてもらった。

(山形市から)
「いま両替してきた」

訪れた店のレジに、新しい紙幣を初めて入れてみると。

(山形市から)
「入る! ああダメ…使えないの? え?」

このレジは、まだ新しい紙幣に対応していないそう。

(山形市から)
「(もう一度入れて)ざんねーん! 使えませんでした。PayPayで」

結局、電子決済で支払うことに。

(佐藤牛肉店・佐藤良太郎店長)
「早い人はすぐ両替してきたらしい、初めてでびっくりした。レジも早めに対応していかなきゃダメだという気持ちになった」

(山形市から)
「(お店で使えるようになれば?)なればね、使わなきゃね。でもこのまま孫に見せるわ」

そして取材から帰る際、コインパーキングの精算機に新しい紙幣を入れてみると…。

(リポート)
「入らないですね、まだ新紙幣では出られませんでした」

業界団体の日本自動販売システム機械工業会によると、新紙幣へのシステム改修は、3日の時点で銀行のATMで「9割以上」、鉄道の券売機とスーパーのレジで「8割~9割程度」が完了したという。一方で、飲食店の券売機や駐車場のシステム改修は「5割程度」、飲料の自動販売機は「2割~3割程度」に留まっているという。

3日に新しい紙幣の取り扱いが始まったのは、山形銀行本店営業部と荘内銀行本店営業部だけで、そのほかの店舗ときらやか銀行では4日からとなる。

一方で、注意が必要なのが、この切り替えに乗じた「詐欺」。
県内で被害は確認されていないが、警視庁などによると、全国では今年3月以降、「これまでの紙幣は使えなくなる」などの嘘の話にだまされた被害が4件確認されている。
日銀山形事務所は、「これまでのお札は使えなくなるといった誤った情報や詐欺に注意してほしい」と呼びかけている。

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