パリ五輪サッカー代表 関西のサムライは親思い&愛妻家 3人とも若き既婚者 DF半田陸「奥さんにいいプレーを」

 U-23日本代表に選出されてポーズを決める(左から)京都・川崎颯太、C大阪・西尾隆矢、G大阪・半田陸(撮影・北村雅宏)

 パリ五輪に出場するサッカー男子のU-23日本代表18人が3日、発表された。選出されたJ1のC大阪DF西尾隆矢(23)、G大阪DF半田陸(22)、京都MF川崎颯太(22)が大阪市内で会見した。選出された喜びを一番先に誰に伝えたいかと尋ねられると、3人はそろって家族を挙げた。

 真っ先にマイクを取った川崎は「親です。子供の頃、送迎から弁当作り、何不自由なくサッカーができたのは親のおかげ。五輪選出で恩返しする機会を作れたので、パリでどういう姿を見せるかが重要。いろんな思いを背負いながら躍動する姿を見せたい」と話した。この日の発表は妻とJFAの動画を視聴して知ったといい「滋賀県へ体のケアをしに行き、車の中で奥さんと2人で動画を見た。リアクションで(名前が)分かりそうだったので音だけで。呼ばれた時はほっとしたしうれしかった」と明かした。

 西尾は「父かな」と挙げ「送迎とか一家の大黒柱として家族を支えてくれた。自分も数年前に父親になり、父の偉大さを知った。だからこそ自分の子供が活躍するとか有名になるとかがうれしいかなと思う。父は口数が多いわけではないが、アジア杯(グループリーグ初戦の中国戦のレッドカード)で苦しい思いをした中でも、ポジディブな言葉をかけてくれた。だから立ち直ることができた。ありがとうと伝えたい」と力を込めた。

 半田は「僕も親には感謝しているし、最高の姿をパリで見せたい。1人選ぶのは難しいが、今近くで支えてくれる奥さんかな。去年、チームが(低迷して)苦しい時期があり、僕もケガをして苦しい時期もあって、そういう時も毎日僕の心を元気にしてくれて、今回発表の動画を一緒に見た時も泣いて喜んでくれた。奥さんにいいプレーを見せられれば」と妻への感謝を口にした。

 3選手ともに妻帯者。愛する家族のためにも、銅メダルだった1968年メキシコ五輪以来、56年ぶりのメダル獲得へ全力を尽くす。

 ◆西尾隆矢(にしお・りゅうや)2001年5月16日生まれ、大阪府出身。180センチ77キロ。

 ◆半田陸(はんだ・りく)2002年1月1日生まれ、山形県出身。176センチ70キロ。

 ◆川崎颯太(かわさき・そうた)2001年7月30日生まれ、山梨県出身。172センチ70キロ。

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