米貿易赤字、5月は751億ドルに拡大 輸出が低迷

[ワシントン 3日 ロイター] - 米商務省が3日発表した5月の貿易収支の赤字額は前月比0.8%増の751億ドルになった。輸出の減少により、2カ月連続で赤字が拡大した。第2・四半期も貿易が経済成長の足かせになるとみられる。市場予想は762億ドルの赤字だった。

4月の赤字額は前回発表の746億ドルから745億ドルに改定された。

第1・四半期のGDP成長率は貿易面が重しとなり年率換算で前期比1.3%と昨年第4・四半期の3.4%から鈍化。第2・四半期は約2%と予想されている。

ブリーン・キャピタルのシニア経済アドバイザー、コンラッド・デクアドロス氏は「これら全てが年内の金融緩和を支持する雰囲気を作り出しており、われわれは依然として9月と12月に0.25%ポイントの利下げが実施されると予想している」と述べた。

財(モノ)の貿易赤字は0.9%増の1002億ドルと、2022年5月以来の高水準となった。インフレ調整後では0.5%増の945億ドルだった。

5月の輸出は0.7%減の2617億ドル。ドル高と世界的な需要の減速を反映した。

財の輸出は1.7%減の1696億ドルだった。工業用資材や原材料、その他の石油製品、燃料油の輸出が減少した。自動車、部品、エンジンの輸出も減少した。

サービス輸出は旅行の増加により11億ドル増の921億ドルとなった。

輸入は0.3%減の3367億ドル。財の輸入は0.8%減の2697億ドル。医薬品など消費財が減少する一方、携帯電話やその他家庭用品は増加した。

自動車、部品、エンジンの輸入は減少した。一方、工業用品と材料の輸入は増加した。

サービス輸入は輸送と旅行の増加で9億ドル増の670億ドルとなった。

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