【インド】ソシオネクスト、印政府機関とCPU開発へ[IT]

インド電子・情報技術省、モスチップ・テクノロジーズのそれぞれの幹部と提携を発表したソシオネクストの吉田副社長(右から4人目)=1日、首都ニューデリー(ソシオネクスト提供)

システムオンチップ(SoC)の設計・開発と販売が主力のソシオネクスト(横浜市)は2日、インドの同業、モスチップ・テクノロジーズとインド電子・情報技術省(MeitY)の研究開発機関と提携したと発表した。インドが国産化を目指す、高度な計算処理が可能なハイパフォーマンス・コンピューティング (HPC)向けのプロセッサー(CPU、中央演算処理装置)の開発を進める。

提携したのは、ソシオネクスト、モスチップ、電子・情報技術省傘下でIT・エレクトロニクス関連の研究を行う先進コンピューティング開発センター(C—DAC)の3者。1日に首都ニューデリーで提携契約を結んだ。

半導体分野は、集積回路の設計・開発が最も難しいといわれる。インドは国を挙げて半導体産業の育成に取り組んでおり、C—DACは現在、HPC、いわゆるスパコン向けのプロセッサー「AUM」の設計に力を入れている。

ソシオネクストの吉田久人執行役員兼副社長は報道資料で、「(提携によって)インドの国家的に重要な幅広いアプリケーションをサポートできることを嬉しく思う」とコメントした。ソシオネクストは米子会社を通じて、2023年にインド南部ベンガルール(バンガロール)に拠点を開設。現地人材の設計・開発力を強化するとともに、グループ全体の事業拡大を図る戦略拠点に位置付ける。

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