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SNSで話題の「AcryPhone」をご存じでしょうか? スマートフォンのような見た目をしているアクリルデバイスなのですが、スマートフォンの機能は一切もたない、アクリル板を長方形にカットしただけの“ただの板”なんです。
なぜ、スマホ型のアクリル板が話題となっているのか? 同商品を開発した、クリエイティブスタジオ「エコードワークス」(東京都)の福澤貴之代表に、開発の経緯など詳しく話を聞きました。
【在宅ワークがきっかけで生まれた!】
2020年以降、コロナ禍を経たことにより外出の機会が減り、「在宅」+「不定期な外出」というライフスタイルが定着。在宅時はスマホの電池残量を気にする必要がなかったことから、数少ない外出時に電池残量の少ないスマホを持ち出すケースが増えたと話す、福澤さん。
電池の切れたスマホを見た福澤さんは、「電池が切れるとただの黒い板だな」と感じるのと同時に、「逆説的に、ただの黒い板は(電池が切れた)スマホに見えるのではないか」と発想。これが、スマホのような見た目のアクリル板「AcryPhone」誕生のきっかけだったといいます。
【ただのアクリル板なのに“Phone”?】
福澤さんいわく、「AcryPhoneはただのアクリル板なので電子的な機能はまったくありませんが、“Phone”としての機能はしっかりと備わっている」とのこと。ただのアクリル板なので通話機能を持たせることはできないため、「改めて“Phoneの定義”を精査した」といいます。
「Phone」は「電話」を指す言葉ですが、実は、「音」という意味も持ちます。これが、イヤフォン、マイクロフォンなどの“音を発する”装置に「Phone」の単語が使われている理由です。
「Phone」という言葉が持つ意味を精査した福澤さんは、指先やペン先でタップすることでスマホのような「音」が出る機能を搭載。これにより、「Phone」としての機能を備えるアイテムとなりました。
【意外にも使い道はさまざま】
2023年1月に発売されてから度々話題となっている同商品。ただのアクリル板なので実用性はないように思われますが、実は、さまざまな使いかたがあります。
今年の4月、福澤さんがX(旧Twitter)に投稿した「カフェの場所取りとして活用」には、2.7万件以上の“いいね”が付きました。そのほかにも、使い道の提案が数多く届いているそうです。
「商業用広告などでスマホの代用として使用」「旅先でのダミーに」「小さい子どもがスマホを触りたがるのでその代用として触らせる」など、福澤さんが想定していなかったアイデアが寄せられているといいます。
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“充電が切れたスマホ”という、誰もが経験したことのある日常から生まれたアイテム「AcryPhone」。皆さんも、何気ない日常からさまざまなアイデアを探してみるのも良いかもしれませんね。
※ラジオ関西『Clip』2024年7月4日放送回より