斉藤鉄夫国交相「インバウンドとアウトバウンドを両輪で推進」、JATA定時総会懇親会

斉藤鉄夫国土交通相は6月19日、東京都千代田区の経団連会館で開かれた「日本旅行業協会(JATA)第68回定時総会懇親会」に出席した。観光業界の現状について、インバウンドが堅調であることなどから着実に回復傾向にあることを示す一方で、日本人の海外旅行の回復のペースが遅れていることを懸念した。斉藤国交相は「インバウンドとアウトバウンドが両輪で推進することは、国際交流の基本であり、重要なことだ。円安や海外の物価高など、日本人が海外旅行をするには必ずしも有利ではない局面が続いているが、観光業界や各国の政府観光局などと連携し、本格的なアウトバウンドの回復に向けた取り組みを進めていく」と方針を示した。

あいさつでは冒頭、1月1日に発生した能登半島地震発生後の2次避難所としての宿泊施設の確保や、復興に向けた観光キャンペーンの実施に対して謝意を述べた。国土交通省として官民を挙げて復旧復興を支援していくことを約束した。

また、斉藤国交相は昨年に発生した不正請求など、旅行業者の不祥事について言及。今年3月に取りまとめた再発防止策の着実な実行、業界全体のコンプライアンス遵守の再徹底を図りながら、旅行業界の健全な発展に努めることを求めた。

あいさつする斉藤国交相

取材 ツーリズムメディアサービス編集部

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