【7月4日付編集日記】インターハイ

 高校サッカーで県内チームが全国的に知られる強豪校との練習試合を楽しみにしていたら、実は2軍だった―という話を何度も聞いた。かつてはサッカー後進県だったが、それは過去の評価になりつつある

 ▼冬の全国高校選手権で尚志が2度も3位に輝き、近年は優勝候補にも挙げられるようになった。ワールドカップに7大会連続で出場し、格上を破るなど成長を遂げてきた日本代表の軌跡とダブらせたくなる

 ▼さらなる躍進に向けて追い風となりそうなのは、26日に開幕する全国高校総体(インターハイ)だ。Jヴィレッジスタジアムなど広野、楢葉、いわきの3市町がサッカー男子の会場となり、当面は毎年開催される

 ▼強豪校同士のトップレベルの試合を間近に観戦できるだけでなく、県内チームが大会期間中に出場校と練習試合を行う計画もある。かつて強豪校との対戦がかなわなかった指導者の世代にとっては、まったく想像できない状況だろう

 ▼開催地枠で2校に増えた本県代表の帝京安積と尚志が地元でどんな試合を見せるか注目だ。サッカーに青春をささげる高校生は全国に約15万人。その頂点を懸けた大会が、後進県から強豪県への歩みを加速させることを期待したい。

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