司書の島津さん、魔女の仮装で図書館利用ルール紹介 宇佐市内の小1向けに長年活動【大分県】

魔女の衣装を着て図書館利用のルールを説明する司書の島津芳枝さん=宇佐市南宇佐の宇佐小
魔女の衣装を着て図書館の本の分類について説明する司書の島津芳枝さん

 【宇佐】宇佐市民図書館(上田)の司書島津芳枝さん(49)は、魔女の仮装をして市内の小学1年生に図書館の利用ルールなどを伝える活動を長年続けている。児童への説明に、魔女が図書館の使い方を紹介する紙芝居を使ったのがきっかけ。入学後の毎年4~7月、市内の全小学校に出向いて行っている。

 同図書館は1999年に開館。各学校への移動図書館の巡回も始まった。ただ当時、利用ルールを知らない子どもが多く、借りた本や図書館カードを友達同士で貸し借りするなどのトラブルが頻発した。

 翌年から島津さんが中心となって児童に使い方を教え始め、2011年から紙芝居「図書館へようこそ!」(赤木かん子著)を使用。島津さんが登場する魔女をまねて衣装を身に着けたところ、熱心に耳を傾けてくれるようになったという。

 5月下旬に訪ねた宇佐小(南宇佐)では1年生11人に対し、図書館のマナーについて「大きな声でしゃべっていいのかな」「本を勝手に持って帰っていいのかな」などと問いかけながら説明。▽本は丁寧に扱う▽図書館カードを大切にする▽返却日を守る―ことを分かりやすく伝えた。

 トラブルの起こりやすい本の借り方や図書館カードの大切さは、手作りの人形劇で紹介。最後に市民図書館で使用でき、読書履歴を残せる「読書の通帳」を全員にプレゼントした。

 島津さんは「図書館を長く使い続けられるようルールを守って利用し、本の楽しさを知ってほしい」と話している。

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