佐賀県内でも新紙幣が流通開始 1万円札の肖像は渋沢栄一に

行員から払い出した新紙幣を受け取る市民=佐賀市の佐賀銀行本店

 約20年ぶりとなる新紙幣が3日発行され、佐賀県内でも流通が始まった。金融機関の窓口には早速、両替を希望する市民が訪れ、新しいお札を手にとってじっくりと眺めていた。

 紙幣の刷新は2004年以来で、1万円札の肖像は渋沢栄一になり、裏面の図柄には唐津市出身の建築家・辰野金吾が設計した東京駅を採用。5千円札の肖像は津田梅子に、千円札は北里柴三郎に交代した。

 佐賀市の佐賀銀行本店は両替の専用ブースを設け、取り扱い開始から1時間で約30人が訪れた。会合での会費のお釣りとして渡し、話題を提供しようと両替した佐賀市の福島龍一さん(71)は「ホログラムや色彩など雰囲気が変わった」と感想。普段はキャッシュレス生活というが「会合や冠婚葬祭では紙幣は必要」と話した。

 佐賀銀行では、窓口での両替や払い出しで新紙幣の希望に応じる。新紙幣とともに、既存の紙幣も引き続き使用でき、同行は「従来の紙幣が使えなくなる」といった誤った情報や詐欺行為に注意するよう呼びかけている。(北島郁男)

払い出した新紙幣の枚数を確認する利用者=佐賀市の佐賀銀行本店

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