ランドローバー、史上最もタフで走破性が高くラグジュアリーな「ディフェンダー オクタ」公開 日本へは220台を導入

by 編集部:北村友里恵

2024年7月3日(現地時間) 発表

JRL(ジャガー・ランドローバー)は7月3日(現地時間)、新型「DEFENDER OCTA」を発表した。日本市場には、ディフェンダー オクタを130台、生産初年度のみの設定となる「EDITION ONE」を90台の計220台を導入。予定価格はディフェンダー オクタが2037万円、ディフェンダー オクタ EDITION ONEが2224万円。

ディフェンダー オクタは、「ディフェンダー 110」の能力を引き上げ、4×4ファミリー史上最もタフで、最も走破性が高く、最もラグジュアリーな新たなヒーローモデル。6Dダイナミクスサスペンションをはじめとする革新的なテクノロジーを採用し、大幅に改良したシャシー・コンポーネントにより、ダイナミックな走破能力を新たな高みに押し上げられた。

ディフェンダー オクタ
ディフェンダー オクタ EDITION ONE

ディフェンダー オクタという名称は、地球上で最も硬く、最も人々を魅了する鉱物であり、特徴的な外観と耐久性を有する8面体(octahedron)形状のダイヤモンドに由来。この形状からインスピレーションを得たディフェンダー オクタは、強靭さや弾力性、人目を引く魅力、希少性や価値を象徴しており、ディフェンダー オクタの各シグネチャー・グラフィック・パネルには、機械加工とサンドブラスト仕上げを施したチタニウムディスクにグロスブラックの菱形のロゴをはめ込んだ、新たな丸形のダイヤモンド型グラフィックが用いられている。

オクタ専用のグラフィックが内外装の各所に用いられる

ディフェンダー オクタでは、その名にふさわしい性能と強靭性を確立するため、高速オフロードや高速オンロードでの耐久性など、1万3960回超の追加のテストを含む、特別なプログラムが行なわれたとのこと。

パワートレーンには、最高出力635PS、最大トルク750Nm(ダイナミックローンチモード使用時のエンジンとMHEVの合計トルクは800Nm)を発生するV型8気筒4.4リッターツインターボガソリンエンジン(MHEV)と、ハイレンジからローレンジまでをカバーする8速ATを搭載。0-60mph加速は3.8秒(0-100km/h加速4.0秒)を実現し、史上最もパワフルなディフェンダーとなった。また、22インチの軽量アロイホイールとオールシーズンタイヤを選択すると、最高速は250㎞/hに達するとしている。

ディフェンダー オクタはディフェンダー 110と比較して車高が28mm高く、スタンスが68mm広くなっていることで、優れた最低地上高と安定性を確保。より長く強化されたウィッシュボーンや、独立したアキュムレーターを持つ独自のアクティブダンパーなど、改良版サスペンション・コンポーネントにより、オフロードではホイールアーティキュレーションを最大化し、オンロードではロールを抑え、いかなる路面においても信頼感と制御性を確保した。ブレンボ製キャリパーを備えた400mm径のフロントディスクブレーキと、従来のディフェンダーよりもクイックなステアリングレシオにより、俊敏かつ正確な応答性も備えている。

油圧連動の連続可変セミアクティブダンパーの先進的なネットワークは、オンロードでのピッチと車体のロールを実質的に排除し、6Dダイナミクスサスペンションシステムも快適性と洗練性の実現に貢献。悪路では、6Dダイナミクスサスペンションがより大きなホイールアーティキュレーションを可能にし、過酷な障害物にも対応できるため、パッセンジャーはさらに遠くまで、快適に冒険できるという。

また、どの路面を走行しているのかを自動的に検知し、それに合わせてダイナミックセッティングを最適化。デフォルト設定のコンフォートモードに加えダイナミックモードでは、ステアリングに配置した透明なシグネチャーロゴボタンを一度押すだけで、車両のステアリングやアクセル、サスペンションのセッティングを調整し、オンロードでのパフォーマンスに特化した究極の体験を提供するとした。

さらに、ボタンを長押しすると、ディフェンダー初のオフロード走行時のパフォーマンスに特化し、究極のコントロール性能とドライバーの信頼性を確保するために特別に開発された専用モード「OCTAモード」にアクセス可能。OCTAモードでは、滑りやすい緩い路面での最適な加速を実現するオフロードローンチモードも使用できるほか、トラクションコントロールの設定をTracDSCまたはDSCオフにすると、独自のオフロードABSキャリブレーションが作動し、滑りやすい路面での最適なブレーキ性能を発揮するとのこと。

エクステリアは、過去最大の33インチ径のタイヤを装着するためにホイールアーチを拡大。車高を上げ、スタンスを広げたことでこれまで以上に大胆かつタフなスタイルとなった。ボンネット下に多くの空気が流れるようにした独自のグリルデザイン、4本出しのアクティブエキゾーストシステムを組み込んだ新しいリアバンパー、グラファイト仕上げのアルミニウム合金フロントアンダーシールドを含む強靭なアンダーボディプロテクションも特別に装備されている。さらに、渡河水深は最大1mに進化し、従来のディフェンダーを上まわることとなった。

ボディカラーには、「ペトラカッパー」「フェローグリーン」の専用プレミアムメタリック仕上げを新たに追加し、カルパチアングレイ、シャラントグレイと合わせて全4色を展開。加えて過酷な環境下でもボディを保護し、特徴的なシルエットと洗練されたサーフェスを際立たせる、マットプロテクティブフィルムもオプションで選択可能としている。

ディフェンダー オクタのディティール

生産初年度のみ設定されるディフェンダー オクタのタフさとラグジュアリーを象徴する限定グレードのEDITION ONEは、専用装備として、新たなボディカラーの「フェローグリーン」を設定。カーキとエボニーのUltrafabrics PU、シームレスニットのインテリア、チョップドカーボンファイバーの新しいディテール、20インチ鍛造アロイホイール、オールテレーンタイヤなどを装着している。

新色のフェローグリーンはEDITION ONE専用に開発されたもの。同じくEDITION ONEだけに用いられるチョップドカーボンには、仕上げに再生原料が含んでいるとのこと。チョップドカーボンのディティールは、ボンネットの「DEFENDER」スクリプトやフェンダーベントサラウンド、ボンネットベントサラウンドに加え、フロントシートの背面、センターコンソールのトリムにも採用されている。

ディフェンダー オクタ EDITION ONEのディティール
オールシーズンタイヤとホイール
オールテレーンタイヤとホイール

インテリアの素材は、従来のレザーより30%軽量化し、耐久性に優れたUltrafabrics PUを2種類用意。カーキとエボニーのデュオトーン、ニットテキスタイルで還元的かつシームレスに仕上げたシートは、EDITION ONEでは標準装備となっている。

通常のディフェンダー オクタのインテリアは、新たなバーントシエナカラーのセミアニリンレザーに、エボニーのKvadratテキスタイルトリムの組み合わせを標準装備。ライトクラウド/ルナのUltrafabrics PU、もしくはエボニーのセミアニリンレザーも選択可能となる。

フロントシートはサポート力に優れボルスターと一体型のヘッドレストを備えた新型パフォーマンスシートを採用。ディフェンダー初採用となるオーディオ技術「ボディ&ソウルシート」により没入型の音楽体験を楽しめるとともに、6種類のウェルネスプログラムも利用可能で、乗員をリラックスさせたり、移動中の認知反応を改善する手助けをしたりするという。

ディフェンダー オクタのインテリア
ディフェンダー オクタ EDITION ONEのインテリア

ディフェンダー オクタは7月11日~14日(現地時間)に開催されるグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード2024で一般公開される。

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