米紙ボストン・グローブもバイデン氏に撤退要請 「身を引く」よう求める

(CNN) 米紙ボストン・グローブの論説委員会は3日付の社説で、バイデン大統領に「身を引き」、再選を目指さないよう求めた。「国民の信頼は揺らいでいる」とも指摘した。

論説委員会は「自由世界の指導者という過酷な仕事を完遂するバイデン氏の能力に関して、深刻な問いが提起されている。彼は共和党主導の敵対的な連邦議会や危険な外国勢力と交渉できるのか、それどころか政権内の厄介なライバルと交渉できるのか。国民の信頼は揺らいでいる」と記した。

論説委員会は、討論会でのバイデン氏の低調なパフォーマンスの後に行われたCNN世論調査にも言及した。この調査では、バイデン氏以外の候補を擁立すれば、民主党が大統領職を維持する確率は増えると答えた有権者が4分の3に上った。

論説委員会は現在の民主党を「意気消沈し、パニックと怒りにさいなまれている」と評しつつも、バイデン氏撤退の場合にトランプ前大統領と対決できる若い民主党員が多数いることに「希望の光」が見えると説明。その中にはハリス副大統領の名前も含まれている。

そのうえで「彼らが必要としているのは、バイデン氏に潔く選挙戦から撤退してもらい、民主党全国大会で代議員が誰か別の人物に投票できるようにすることだけだ」「国と党、そして自分自身のレガシー(遺産)のため、バイデン氏はそうしなければならない。すぐにだ」と訴えた。

先月28日には、討論会での低調ぶりを受け、米紙ニューヨーク・タイムズがバイデン氏に選挙戦からの撤退を要請していた。

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