2004年以来、20年ぶりとなる新しい日本銀行券、いわゆる新紙幣が7月3日から全国で流通を始めた。
数十億円単位の新紙幣を念入りに点検
日銀熊本支店では、職員が7月3日朝から数十億円単位の新紙幣を念入りに点検。要望のあった額面を2人がかりで確認しながら、受け取りに来た取引先の銀行などに支払った。
日銀熊本支店によると、各金融機関に現金を渡した瞬間が新紙幣の「発行」ということになるそうだ。
日銀熊本支店の田原謙一郎支店長は「本日、新しい日本銀行券の発行開始を迎えることができましたが、円滑に流通していくよう、今後とも万全を期していくと共に、今後とも現金に対する需要がある限り、責任をもって現金の供給を続けてまいりたいと思います」と話した。
日銀熊本支店では初日に約250億円分発行
日銀を出た新紙幣が届けられた肥後銀行本店では、いち早く新しいお札を手にしようと両替の客が訪れ、「郷土の北里柴三郎さんの紙幣が出るということで、楽しみにして待ってました」や「10万円ですね。（1000円札で）100枚ですから、10万円分両替しました」と、やはり新千円札の肖像・北里柴三郎に注目のようだ。
新紙幣は外国の人が見ても分かりやすいよう、アラビア数字が大きく表示されたユニバーサルデザインとなっている。また、3Dホログラムが施されているなど、偽造防止の技術も旧紙幣から各段に進化しているということだ。
窓口で両替に来た客は「すごく新鮮な感じがします。（出身が）熊本県なので手に入れたいと思って来ました。ちょうどきょう学校が休みだったので。とてもツルツルしてますね。旧紙幣はザラザラな感じ」や「新札をこんなに早く手に入れるのが初めてだったのでちょっと感動しました。（支払いは）まだ現金の方が多いですね。カードは3分の1あるかないかくらいです、現金が多いです」と、20年ぶりの新紙幣を喜んでいる様子だった。
日銀熊本支店によると、7月3日に全国で日本銀行から各金融機関に支払われた新紙幣は、約1兆6000億円。このうち熊本支店は約250億円分の現金を取引先の銀行などに引き渡したということだ。
（テレビ熊本）
