コンブの大量養殖技術実証試験 岩手県で視察・意見交換会 エフレイの委託事業

垂直養殖方法のコンブを視察する参加者

 福島国際研究教育機構(F―REI、エフレイ)の委託事業としてコンブの大量養殖技術の研究開発を行っている理研食品(本社・宮城県多賀城市)は3日、実証試験をしている岩手県大船渡市で現地視察と意見交換会を開催し、産学官の関係者が情報を共有した。

 同社が代表機関を務めるコンソーシアム(共同事業体)は同社と理化学研究所、長崎大で構成。同社やエフレイによると、真水と土壌資源を必要としない海藻類は未来の食糧資源やバイオマス資源として世界から注目されている。国内の海藻養殖は小規模経営体が多く大規模生産に対応した技術は確立されていない。

 この日は約70人が参加した。大船渡市の綾里漁港で、垂直養殖方法で養殖されたコンブの漁場を視察した後、同市の防災観光交流センターで意見交換会を催した。エフレイの山崎光悦理事長が事業を説明し、理研食品の担当者が研究内容を発表した。

 エフレイの委託研究事業はコンブと、福島県内が全国有数の養殖産地であるアオサノリ(ヒトエグサ)が対象となっている。

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