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車を売却したら自賠責保険料は戻ってくるか
自賠責保険とは車にかける保険で、車を所持している人は強制加入となり、保有者の都合による解約はできません。
自賠責保険は車自体にかける保険であるため、車を売却するときは解約という形にはならず、自賠責保険の権利が次の保有者に引き継がれるケースが多いです。しかし、車を売ったタイミングで払った分の保険料が戻ってくる可能性があります。
では、車を売って手放した際の自賠責保険料について見ていきましょう。自家用自動車や軽自動車の場合は、12~36ヶ月分の自賠責保険料をまとめて支払います。まとめて支払った自賠責保険料は、未経過期間に応じた車の買い取り金額に上乗せされて返還されます。
返還される保険料は、自賠責保険の未経過期間分が3ヶ月以上であることを条件としている所が多いので、事前に確認しましょう。自賠責保険の未経過期間が長いほど、買い取り金額に多く上乗せされます。もっとも、始期前に解約したとしても、未経過期間分が全額返還はされるわけではない点に注意しましょう。
一方、廃車の場合は抹消登録を受ければ自賠責保険を解約することができ、譲渡の場合は次の所有者に名義を変更します。
車を売却したら任意保険料は戻ってくるか
任意保険は、自分で保険会社と契約して加入する自動車保険です。そのため、解約は自分で手続きを行わなくてはなりません。なお、思ったよりも未経過期間分の任意保険料が戻ってこないこともあり得ます。また、車を売った後に新しい車に乗る場合は、自動車保険の等級についても気にしておかなくてはなりません。
本項では、任意保険を解約した場合の任意保険料と等級の引き継ぎについて解説します。車を売却後に新しい車に乗る場合は参考にしてください。
車を売却した場合の保険料
任意保険は、契約者が自由に解約できます。解約すると、未経過期間分の払い済み保険料を解約返戻金として受け取れます。しかし、未経過期間分の保険料がすべて戻ってくるわけではありません。払い込み済みの保険料から保険会社によって定められた料率により、保険料が返還されます。
なお、未払いの保険料があった場合は、解約日以降であっても保険料請求をされる可能性があります。
等級はどうなるか
任意保険を解約した場合は、等級の引き継ぎについて気にしておきましょう。すぐに新しい車に乗り換える場合は、任意保険の解約日の翌日より7日以内に新契約を開始すれば、他社の任意保険でも等級を維持できます。
車の売却後にすぐに別の車に乗り換える場合は、任意保険の空白期間ができないよう注意しましょう。その間は任意保険未加入期間となってしまうため、事故が起きた場合に補償を受けられないおそれがあります。
任意保険を解約後、しばらく新しい車に乗らないけれど今後新しい車に乗り換える予定がある場合は「中断証明書」を保険会社に発行してもらってください。中断証明書があれば、10年以内は任意保険を解約せず一時休止状態となり、再度車に乗るときに等級を維持した状態で新しい保険契約ができます。
車を売却した際の保険料について確認しておこう
車を売却して自動車保険を解約した場合、保険料が戻ってくるかは自賠責保険・任意保険によって違います。自賠責保険の場合は車の買い取り金額に未経過期間分の保険料を上乗せされるでしょう。なお、未経過期間分が少ない場合は保険料が返ってこない可能性もあります。
任意保険の場合は、自身で手続きして保険を解約しましょう。満期日を待たずに中途解約した際は解約返戻金を受け取れます。しかし、等級の維持をするためには7日以内に新契約を結ぶか中断証明書を発行してもらうかのいずれかをしなくてはなりません。
自賠責保険と任意保険のそれぞれの解約パターンを見て、自動車保険料の扱いがどうなるか確認しましょう。
出典
一般社団法人日本損害保険協会 自賠責保険
国土交通省 自賠責保険・共済に加入するには
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー