上位浮上には「打線の頑張り」 元中日監督の森繁和さんが解説 巻き返しのポイントはオーダーの固定

テレビ愛知

セ・リーグ5位の中日ドラゴンズ。上位浮上のため、今後のポイントを元中日監督・森繁和さんに解説していただきました。

ドラゴンズのここまでの順位から見ていきます。現在はリーグ5位に沈んでいますが、首位とのゲーム差は6ゲームと、まだ手の届く位置にはいるように思えます。

●セ・リーグ順位表(7月2日現在)
1位:広島 71試合37勝30敗4分
2位:DeNA 72試合37勝34敗1分
3位:阪神 74試合35勝34敗5分
4位:巨人 75試合35勝35敗5分
5位:中日 75試合32勝37敗6分
6位:ヤクルト 73試合31勝38敗4分

――森さんは現状をどのように見ていますか。

森繁和さん:
「まだまだ全然、変わりませんね。広島は1位で貯金7、6ゲーム差であと14試合でオールスターになります。そこまでいけば、ある程度計算はできます」

「オーダーの固定」がカギに

――ちなみに、交流戦明けリーグ再開後のドラゴンズの勝敗は10試合5勝4敗1分。先制した試合は4戦4勝0敗、先制された試合は6戦1勝4敗1分ですね。

「前からいわれていたことですが、先取点をとれば強いです」

――いかに先制するかがカギとなるわけですが、森さんが考える巻き返しのポイントは、「オーダーの固定」とのことですね。

「ここ最近はクリーンアップがほとんど移動していません。これまではけが人がいるなどして固まりませんでした。しかし細川中心だったオーダーから少しずつ変わってきましたね」

――新クリーンアップは3番・細川成也、4番・カリステ、5番・板山祐太郎ですね。このクリーンアップについて、森さんはどのようにとらえていますか。

「『4番は細川のほうが良いのでは?』と思うかもしれませんが、細川やカリステ、板山の3人は好調です。たとえ1番・2番が変わったとしても、相手が嫌がるオーダーを組むことができますよね」

細川選手やカリステ選手は、これまでもチームを支える活躍を見せていましたが、注目したいのは、最近5番に入っている板山選手です。阪神タイガースで8年間プレーし、昨季は戦力外になりましたが、今シーズンから中日ドラゴンズに育成契約。5月5日に支配下登録され、内外野手を守るユーティリティープレーヤーとして活躍しています。

●今季成績
23試合 打率.328 21安打6打点1盗塁

特に中日の本拠地であるバンテリンドームとの相性が抜群。バンテリンドーム今季10試合は打率.455、10安打1打点なんです。

「球場自体に合っているんじゃないですか。本拠地で打つというのが一番いいですよね。野手でも、球場との相性はあります。ドーム内のセンター方向に向かっていく色柄など、雰囲気に合っているのだと思います」

「一球一球がむしゃらにプレー」

そんな板山選手は「一球一球がむしゃらに全力で プレーするのが自分のスタイル。良くても悪くてもそこは見失わないように、全力疾走で頑張りたいと思います」と意気込みます。

森さん:
「がむしゃらになってやっているチームが、一番いい状態に早くなってほしいと思うのが選手ですよ。今、必死ですよ。皆さん応援してあげてください」

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