夏の宵「ホコ天」復活 村山・楯岡商店街、5年ぶりに開催

お化け屋敷の会場でおはらいをし、安全を祈願する関係者=村山市・門屋駐車場

 村山市の楯岡商店街で行われ、新型コロナウイルスの影響で中止していた「納涼歩行者天国」が27日、5年ぶりに開催される。メインイベントは、40年以上続く住民手作りのお化け屋敷。関係者は会場の空き店舗で準備を進めている。お化け屋敷チーフの坂井陽一郎さん(47)=楯岡鶴ケ町2丁目、自営業=は「今の子どもたちにも、商店街恒例のお化け屋敷を楽しんでほしい」と意気込んでいる。

 歩行者天国は、国道13号ができ、商店街を通る旧国道が寂れてしまうことを懸念し、地域を盛り上げようと1973(昭和48)年から毎年開催してきた。お化け屋敷は76年に取り入れられた。露店が並び、子どもから大人までが楽しめる一大イベントだったが、コロナ禍で20年から中止していた。

 市商工会楯岡支部(板垣俊郎支部長)と有志で組織する実行委員会(矢萩正繁委員長)が主催し、お化け屋敷は毎回、新たにルートを考えている。今年は東桜学館高演劇部13人がお化け役や受け付けを担う。

 空き店舗のおはらいが1日、会場の門屋駐車場で行われ、関係者約20人が出席。神事を行い、安全を祈願した。坂井さんは「一度中止してしまうと再開するのは大変だが、私も子どもの頃に楽しませてもらったので続けたい。次世代にも非日常を味わってほしい」と話す。

 歩行者天国は27日午後7~9時、楯岡商店街通りの約1キロ区間で行われる。お化け屋敷の入場料は200円。露店やキッチンカーの出店、働く車の展示、めんこ大会、ストラックアウトなど多彩な催しを企画している。

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