最近、家の近所で「ハリアー」や「CX-5」をよく見かけるのですが、高級車レベルの価格ですよね? わりと庶民的な住宅街なのですが、余裕のある人が多いのでしょうか…?

ハリアーもCX-5も新車なら最低でも300万円程度は必要

SUVの中でも人気の高いハリアーやCX-5ですが、どちらも公式サイトを見ると新車で300万円台以上のモデルがほとんどです。そこから高級モデルへのグレードアップやオプションをつけることで、価格は数百万円アップします。

また、自動車を買う際には、車両本体の購入費用だけでなく、自動車保険や駐車場代、ガソリン代やメンテナンス代などの費用もかかってきます。

国税庁が毎年調査する民間給与実態統計調査の令和4年の結果では、日本の給与所得者の平均給与は458万円でした。300万円台の車両費用+その他費用を出すことは、多くの人にとってかなり大きいものに見えますが、SUVの車種が多く走っているように思えるのはなぜでしょうか。

「残価設定型クレジット」を活用して購入している場合がある

高級SUVを一括で購入する金銭的余裕がある人は少ないのではないでしょうか。自動車を買う際には、ほとんどの購入者が自動車ローンを組みます。自動車ローンの中でも、SUVを買いたいけれどとにかく月々の支払いを抑えたいという人は「残価設定型クレジット(残クレ)」という選択肢を選んで購入することが可能です。

通常のローンに比べて月々の出費を半分程度に抑えることができる

残価設定型クレジットとは、あらかじめ数年後の価格(残価)を設定し、本体価格からその残価を差し引いた金額に対してローンを組み、分割で支払う制度のことです。そのため、ローンの金額を低く設定することができます。

例えば、ハリアーの車両本体価格が312万円、頭金50万円、支払い回数36回、ローン金利4.9%の場合、通常のローンだと月々の支払いは7万8640円です。

これを残価設定型クレジットの残価率59%で組むと、月々の支払いは3万1700円となり、約半分の出費で同じ車種のハリアーを購入することができます。このような柔軟なローン設定が可能であることから、一般家庭でも高級SUVの購入に手が届くようになり、街中でこのような車種を多く目にすることにもつながっているのではないでしょうか。

残価設定型クレジットにはデメリットも

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