独極右AfDとの連立内閣否定、世論調査首位の野党CDU党首

Sarah Marsh

[ベルリン 3日 ロイター] - ドイツ連邦議会(下院)選挙を来年に控え世論調査で首位に立つ野党中道右派、キリスト教民主同盟(CDU)のメルツ党首は3日、記者団に対し、極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」と連立内閣を組む可能性を強く否定した。州政府レベルでも同様にあり得ないと強調し「この件で私は1ミリも譲る気はない」と述べた。

メルツ氏は、フランス総選挙の際に中道右派・共和党のシオティ党首が極右の国民連合(RN)との協力を呼び掛けたことに驚きを表明。その上で第2次世界大戦とホロコースト(ユダヤ人大虐殺)を引き起こしたナチス政権に触れ、「われわれは、特に右派的なポピュリズムや過激な右派主義の面で(フランスと)歴史的背景が異なる」と述べた。

また、メルツ氏はAfDに関し、ドイツの監視機関はナチス信奉の極右過激派が大勢いることを突き止めており、RNと比べてもあまりに過激で、RNですら先月AfDとの関係を断ったと指摘。ドイツの保守派政党は国政、州政府レベルともにAfDと組んで政権を担当することはないと強調した。

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