インド太陽光発電、上期は6年ぶり低い伸び 石炭依存高まる

Sudarshan Varadhan Cassandra Yap

[シンガポール 4日 ロイター] - 今年上半期のインドの太陽光発電量が6年ぶりの低い伸びにとどまったことが送電網規制当局のデータで明らかになった。電力需要の増加に対応するため石炭への依存を一層強めた。

グリッド・インディアの日次送電データの分析によると、石炭による発電量は1─6月に10.4%増加し、発電量全体の伸び(9.7%)を上回った。

太陽光発電量は前年同期比14.7%増の636億キロワット時(kWh)。昨年は18.5%増加していた。

インドは近年、電力需要の急増に対応するため石炭利用を優先しており、昨年は石炭火力発電の伸びが2015年のパリ協定以降初めて再生可能エネルギーを上回った。

発電量全体に占める化石燃料の割合は今年上半期に77.1%と、前年同期の76.6%から上昇。年間では4年連続で上昇する勢いだ。

インドは24/25年度(4─3月)の総発電量が10年超ぶりの高い伸びになると予想。大部分を占める石炭火力の発電量は8.9%増加する見通しで、再生可能エネルギーの伸び(8.2%)を上回るとみられている。

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