ボーナス40万円で「ハワイ旅行」はもったいないですか? 28歳で「貯金20万円」ですが、貯めるより使うほうが“有意義”ですよね…?

夏のボーナスを「今」使ってしまってもよい?

夏のボーナスを、自分がしたいことや欲しいものに使ってしまおうと考えるのは、決して悪いことではありません。ただし、使うだけ使って貯蓄が底をついてしまっては、生活が苦しくなります。

ボーナスをたくさん使えば、今までは手に入れられなかった物や経験を得られるでしょう。しかし、日々の生活や将来のことを考えると、貯蓄も大切です。ボーナスをたくさん使うのであれば「その分手取り給料からの貯金を殖やす」「投資してお金を殖やす」といった、ボーナスに頼らない貯蓄の仕組みをつくることも重要です。

貯蓄が十分あり、ボーナスをあまり貯めておく必要がない人であれば、今しか買えない物やできないことに存分にボーナスを使ってみるのもよいでしょう。

有意義なボーナスの使い方

ボーナスを有意義に使うには、次の2つを意識してはどうでしょうか。

__●将来の自分に役立てられるかどうかを考える
●後悔しないといえる経験や物を得るために使う__

ボーナスで手に入れようとしている物や経験が、将来の自分に役立つかどうかで判断すれば、あとで「有意義だった」と思える使い方になるでしょう。

海外旅行であれば「自分の視野を広げられる」「国内では出会えない文化に触れられる」といった、異国ならではの経験ができます。そうした経験があとで「自分の仕事や考え方に生きてきそうだ」と思えるのであれば、有意義にボーナスを使えた、といえるでしょう。

「後悔はない」と自分が思えるような経験や物の購入に充てることも大切です。海外旅行であれば「ずっと行きたかった国や地域」にボーナスを使って行ければ、老後などに「あのとき行っておけばよかった」と思うことはなくなります。

また、壊れかけの冷蔵庫を買い替えたり、離れた家族と久しぶりの外食に出掛けたりといったことにお金を使うことも有意義といえるでしょう。

今夏はどうする? ボーナスの人気の使い道を紹介

まだボーナスの使い道を決めかねている人もいるでしょう。人気のボーナスの使い道についての消費者庁の調査結果を、図表1に示しました。

図表1

消費者庁 [参考・6月(確報)]ゴールデンウィークの過ごし方及びボーナスの使途予定に関する意識調査結果

貯蓄が約3割、ローンの返済や旅行が次いで高い結果となりました。図表1は令和元年時点の結果のため、コロナ禍や物価高を経た現代では、より多くの人が「貯蓄」を選ぶと考えられます。一方、海外旅行は2.7%とごくわずかです。現時点で同じような調査をしたとすれば、円安や物価高でより低い割合になっている可能性があるでしょう。

ボーナスの使い道は、個人の自由です。ただ、無理に使おうとすると、結果的に「無駄遣いだった」と後悔する可能性もあります。特に使い道が決まっていないのであれば、将来のために貯蓄しておけば、数十年後や老後の生活に役立てられるでしょう。

まとめ

ボーナスをすべて使ってしまうのは、決して悪いことではありません。ただし、同じ使うのであっても、貯蓄とのバランスも考慮しておくと、将来に生活苦になるリスクを減らせます。

ボーナスは「日頃の働きに対するご褒美」だと考え、貯蓄したり好きなことに使ったりと自分が納得できる使い方をしてください。

出典

消費者庁 [参考・6月(確報)]ゴールデンウィークの過ごし方及びボーナスの使途予定に関する意識調査結果

執筆者:石上ユウキ
FP2級、AFP

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