中印外相、国境問題の早期解決で合意 対話強化へ

[ニューデリー/北京 4日 ロイター] - インドのジャイシャンカル外相と中国の王毅共産党政治局員兼外相は4日、カザフスタンで会談し、両国の国境問題の早期解決に向けて対話を強化することで合意した。インド外務省が声明を発表した。

インドと中国はヒマラヤ地域の国境を巡って争っており、2020年7月の両国軍の衝突ではインド側に少なくとも20人、中国側に4人の死者が出た。

両外相はアスタナで開催された上海協力機構(SCO)首脳会議の合間に会談した。声明によると「国境地帯の現状を長引かせることは、どちらの利益にもならない」との認識で一致した。

「残された問題をできるだけ早く解決するために」外交・軍事当局者間の対話を強化することで合意した。

ジャイシャンカル氏は「過去に両政府が合意した2国間協定、議定書、了解事項を完全に順守することの重要性を再確認」した。またラダック東部からの完全な撤退と両国関係の正常化に向けた努力を強化することを強調した。

中国外務省の声明によると、王氏は中国とインドは相違点を適切に処理し、関係を安定した軌道に乗せる必要があるとの考えを示した。

「われわれは前向きな姿勢を維持し、一方で国境地帯の状況を適切に処理・制御し、他方で正常な交流を積極的に再開しなければならない」と訴えた。

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