「小学校のアルバムにオリンピックに出場すると」なでしこDF北川ひかる、子どもの頃の“夢”実現。パリ五輪にかける思い「女子サッカーを盛り上げたい」

パリ五輪開幕まで1か月を切った。なでしこジャパンのDF北川ひかるが大舞台にかける思いとは――。6月22日、石川県の金沢ゴーゴーカレースタジアムで取材に応じてもらった。

北川は今年2月、パリ五輪最終予選の北朝鮮との2連戦で、怪我により不参加となった遠藤純に代わって、約1年半ぶりに日本女子代表に選出。2戦目に先発出場し、攻撃の起点となる鋭い縦パスを供給するなど、随所で存在感を発揮した。

その後も代表にコンスタントに招集され、試合に出場するたび安定したパフォーマンスを披露。活躍が評価され、パリ五輪のメンバー入りを果たした。

「今27歳なので、昔から考えていたキャリアではないんですけど、いろんなタイミングが重なって今選ばれたのは、継続してやってきて良かったなと思う。諦めないでやり続けてきて良かったなと思います」

【PHOTO】7月25日にパリ五輪初戦を迎えるなでしこジャパン18人とバックアップメンバー4人を一挙紹介!

大舞台への出場が決まった喜びを語る北川。実は小学生時代からオリンピックを意識していたという。

「小学校のアルバムにオリンピックに出場すると書いていた。その時から多分夢ではあったし、現実的に2020年のオリンピックを目ざしてましたけど、なかなか自分自身もまだまだ遠い場所だなっていうのは感じていたので、でもずっとその時からは目ざしていたたかなと思います」

子どもの頃からの夢がついに実現。ただ、喜んでいるだけではいられない。パリ五輪の開幕が近づくにつれ、日の丸を背負う責任感を日に日に感じている。

「優勝した2011年のワールドカップから、女子サッカーも盛り上がって、いい流れだった。そのなかで、今は盛り上がりに欠けるところがあるのを自分たちも感じてます」と日本女子サッカーの人気の低迷を少なからず実感しているからこそ、今大会にかける思いは強い。

なでしこジャパンは26日にグループステージ初戦のスペイン戦を迎える。北川は「しっかりとパリで結果を残して、より女子サッカーを盛り上げたい」と覚悟を示した。

取材・文●手塚集斗(サッカーダイジェストWeb編集部)

© 日本スポーツ企画出版社