アニタ・ムイさん実兄の労災認められず

2003年に他界した歌手の梅艶芳(アニタ・ムイ)さんの実兄が元勤務先に対し労災の認定と未払い分給与の支払いを求めた訴訟で、区域法院は7月2日、原告の要求を退ける判決を書面で発布した。香港メディアによると、原告の梅啓明さんは昨年3月に銅鑼湾のレストランで勤務中にバランスを崩して転倒。一時は意識を失い、12日間入院して治療を受けた。梅さんは負傷当時、滑り止め付きの安全靴を履いており、他の従業員がぶつかった事実もないが、仕事場であるキッチンがとても狭かったと主張。レストランに対し、労災を認め、昨年3月からこれまでの給与を支払うよう訴訟を起こしていた。しかし、メディカルレポートでは当日は知覚麻痺や上肢の痙攣はあったものの頭部は負傷しておらず、また、梅さんが変形性頚椎症を患っていた病歴から、このたびの入院治療は勤務中の事故によるものではなく転倒による持病の悪化の可能性があると判断された。これより裁判所は梅さんの労災と賠償申請を却下し、梅さん側が勤務先に約4万7000ドルの訴訟費用を払うよう言い渡した。

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