沖縄米兵の性暴力事件「隠蔽許さない」 外務省前で抗議集会

沖縄米兵の性暴力事件「隠蔽許さない」 外務省前で抗議集会

 【新華社東京7月4日】沖縄県内で相次いだ米兵による性暴力事件を日本政府が隠していたとして、東京の外務省前で2日、抗議集会があった。女性団体や支援者ら350人が集まり「沖縄の少女の怒りが聞こえるか」「沖縄の女性に人権と尊厳を」「在沖米軍による性暴力事件の隠蔽(いんぺい)を許さない」などと書かれたプラカードや横断幕を掲げ、強い憤りを表明した。

 日本メディアの報道によると、沖縄県内で米兵による性暴力事件が昨年12月と今年5月に起きたが、政府が情報を公表しなかった。6月末に報道で発覚し、日本国民の強い憤りを引き起こした。

 集会では社民党の福島みずほ党首が演説し「外務省も防衛省も事件のことを知っていながら隠蔽していたのではないか。国民不在、女性不在、沖縄無視だ」と非難した。

 沖縄の市民団体の高里鈴代さんは電話で参加し「(政府は)被害者を守ると称して、加害者を守っている」と話した。

 沖縄県名護市出身の青木初子さん(76)は子どもの頃、親族が米軍にピストルで脅されるのを目の当たりにした。当時を振り返りながら「米兵の犯罪は繰り返されてきた。基地がある限り、性暴力はなくならない」と憤りを込めて訴えた。

 沖縄では6月中旬に県議選が行われ、米軍普天間基地の移設計画を支持する自民、公明両党が16年ぶりに過半数を獲得した。集会では複数の市民団体代表が、県議選前に事件が明らかになっていれば、自民党がこれほど多くの議席を獲得するのは難しかったはずだとし、政府の意図が容易に見て取れると指摘した。

 1995年に起きた米兵による少女への性暴力事件では、日本国内で大規模なデモが起きた。30年近くたった今もなお、悲劇が繰り返されている。集会参加者の一人は「沖縄の人々はあとどれだけ、同じような被害に遭わなければならないのか」と語った。(記者/李光正、胡暁格)

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