成瀬在勤森野さん 「トリマー技術」保護に生かす コンテストで先ごろ、優勝 町田市

トロフィーを手にする森野さん

成瀬のトリミングサロン「アルモ」に勤める森野恵美さんが先ごろ、犬のカットの出来栄えなどを競うトリミングコンテストのダブルス部門で1位を獲得した。保護犬のトリマーとしても活動する森野さんは「技術を高め、一頭でも多く犬たちを助けることができれば」と話す。

森野さんが参加したのは、トリミング用品などを扱う(有)エリールが主催する「グルーミングコンテスト2024」。1時間の制限時間のなかで犬の毛をカットしデザインの出来栄えを競う大会で、森野さんは2人一組で出場するダブルス部門で1位、個人のサロン初級部門で4位を獲得した。「今までは特別賞の入賞止まりだったが、今回初めて1位としてトロフィーをもらうことができてうれしい」と笑顔を見せる。

一方で、大会の結果には悔しさが残ったという。「ダブルスはうまくカットしきれない部分があった。個人部門ではシャワーの時に洗い切れていなかったことが原因で、カットする毛のベースを整えられなかった」と振り返る森野さん。今後もコンテストに出場していきたいといい、大会を目指し技術を高めることは、「犬たちの負担を減らすことにもつながると思う」と話す。

犬「助けたい」

成瀬駅前を拠点に置く犬の保護団体「小さな命を守る会」で、ボランティアトリマーとしても活動している森野さん。犬に関わる仕事をするなかで恩返しの思いで手伝うなか、より自分のスキルを高めたいと考えたことがコンテストに出場する動機になったという。「大会は学びの場になっている。知り合った全国の仲間たちと情報共有できることが技術を高めることにつながっています」

そして、その高めた技術を犬を守る活動に生かしていきたいといい、保護犬と新しい家族の出会いの場をつくり、犬の里親になるという選択肢があることを広めていく役割も担っていく考えという。「『ワンちゃんファースト』を心がけて取り組んでいく。行き場が無くなる犬の数を減らしていきたいと思う」と話している。

個人部門で共に出場した森野さんの愛犬。過去に「小さな命を守る会」から保護犬として引き取った。

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