【超RIZIN.3】パッキャオが9月に世界戦実現へ……準備万端の伝説に安保瑠輝也はどう挑む?

安保瑠輝也にとって、危険な夜になりそうだ。

28日にさいたまスーパーアリーナで行われる格闘技イベント『超RIZIN.3』で、ボクシング元世界6階級制覇王者のマニー・パッキャオとボクシングルールで相対する安保。当初、パッキャオと対戦予定だったRIZINフェザー級王者の鈴木千裕が負傷によるドクターストップで出場できなくなり、わずか1カ月前の代役決定。さらに、その1カ月間で約10kgの減量を強いられるなど不安材料の多かった安保だが、さらにパッキャオの“本気モード”に拍車がかかるとみられる報道があった。

2021年に引退したのち、たびたび競技への復帰をほのめかしてきたパッキャオ。一時はアマチュア選手としてパリ五輪への出場を目指していたが認められず、目標をプロでの世界タイトル再奪取に定め、WBC世界ウエルター級王者マリオ・バリオスへの挑戦を表明していた。

引退から3年、当然世界ランキングにも入っていないパッキャオだが、英「スカイスポーツ」の取材に対しWBCのスレイマン会長が「元チャンピオンが健康診断にすべて合格すれば復帰できる」と断言。「彼が初めてWBCフライ級でタイトルを取ってから20年以上が経ってWBCに復帰し、ウエルター級まで昇格するとなると、センセーショナルなことになるだろう」と、パッキャオの復帰測世界タイトルマッチに対して歓迎の意向を示したのだ。

その時期は9月になるとみられ、パッキャオにとって安保とのスペシャルマッチは世界前哨戦という位置づけになる。

「パッキャオはもともと今回の安保との試合も“真剣勝負”と言っていましたが、あくまでエキシビションですから、安保にもつけ込むスキはあると思われていた部分はある。どこまでコンディションを仕上げてくるかによっては、勝ち目もあったかもしれません。事実、パッキャオは引退後のエキシビション出場で衰えた姿を見せたこともありますし」(ジム関係者)

22年の年末、パッキャオは韓国でYouTuber兼格闘家のユ・デギョンとエキシビションマッチを行っている。その試合では6ラウンドにダウンを奪い、危なげなく一方的な判定勝利を収めたものの、その動きは全盛期とは程遠いスローな戦いぶりだった。

「あのときのパッキャオなら、安保にもチャンスはあったかもしれない。スピードで上回れるし、19cmの身長差もあります。下の階級から上げてきたパッキャオのキャリア終盤は自分より大きい選手ばかりを相手にしてきましたが、おそらく安保ほど長身の選手はいなかったはず。スピードと体格でアドバンテージを取って、パッキャオのテクニックを封印する展開も見えなくはなかった。しかし、秋の世界戦が現実味を帯びてきたとすれば話は別ですよ。パッキャオが仕上げてくれば、手も足も出ないでしょう」(同)

パッキャオ戦に向けて「絶対に期待に応えるから楽しみにしといて。生半可な相手じゃないことは100も承知やけど俺も生半可な気持ちで伝説に挑まんから」と意気込む安保。果たして“伝説”に一矢報いることができるだろうか。

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